次世代のテクノロジィ(8)

一般 kilica 2006/3/20
虫歯の治療 人口のエナメル質を塗布することで虫歯によって溶かされた歯を再生治療する技術。15分ほどで治療でき,麻酔もドリルもありません。この夢のような(笑)技術まで後数年だそうです。 ただし,これで対応できるのは初期の虫歯まで。 ところで,番組では名古屋にある「歯の博物館」が紹介されていました。そんなところがあったんだ。 マインドボール 専用のヘッドバンドで読み取った脳波に基づいてボールを動かし,相手のゴールに入れるゲーム。 平静な脳波のほうが強く,脳波が乱れると押されることになります。ちょうど,綱引きみたいな感じです。 すごそうですが,ひたすら平静な状態を保つだけで退屈そうでもあります。 $20,000くらい。 カーバー 一人乗りの三輪自動車で,曲がるときに後輪部分以外が傾くようにできているのが特徴です。 今は年間500台くらいだそうですが,これを1万台まで引き上げるくらい売れているみたい。 500万円くらい。 ラブ・ディテクター 声の調子から感情を分析するソフトウェア。保険金詐取の発見に使っている保険会社もあるそうです。 番組では女の子に電話をかけて話をして,自分に気があるかどうかを分析させていました。 これを使えばツンデレも見抜けるでしょうか。ただし,付き合いの長い相手には上手く働かないこともあるそうで,幼馴染や妹には厳しいかもしれません。 20$。

ネットプリント

一般 kilica 2006/3/19
ふだんコンビニをあまり使わない(月数回)ので知らなかったんですが,最近は画像データなどをコンビニ(セブンイレブンとか)のコピー機から印刷できるんですね。 昔はキャラクタシートやチャートをコピーするためによくコンビニのコピー機を使ったんですが,レーザプリンタを買ってからは使う機会もなくなっていて余計コンビニコピー機事情にすっかり疎くなっていました。 ちょうど先週,インクジェットプリンタと大喧嘩して絶交状態にあるのでこれからどうしようと思っていましたが,カラーで印刷することなんてあまりないし,インク代も高いので,コンビニのネットプリントで済ませばいいような気がしてきました。A3もいけるし。 問題は,普通紙じゃない紙に印刷する場合くらいでしょうか。

次世代のテクノロジィ(6)

一般 kilica 2006/2/26
自動走行車 GPSでルートを制御し,無人で自動走行させるレースというのが毎年行われていて,その出場車の一つ,「ゴーストライダー号」が紹介されていました。 全長280kmのコースが用意されているそうですが,去年の最長記録はまだ12km。先は長そうです。 だいたい四輪の車がエントリしているのですが,取り上げられていた「ゴーストライダー号」は2輪のバイクを改造したもの。最初「え?」と思いましたが,今なら倒れないように制御できるんですね。 もっとも去年のレースではスタートして1mのところでこけて終了していましたが。 今年のテスト走行では,草原をぐんぐん走っている場面もありました。無人のバイクが障害物をよけながら走る様は,何も知らずに夜中に目撃すると SAN が減りそうです。 自動翻訳機インターアクト タブレットPCなどに搭載できるソフトウェア(+ハンズフリーマイク)で,自国語→10ヶ国語に翻訳し,読み上げてくれます。 ベースは Windows 機のようなので,ハードウェア的には重量とサイズとバッテリ持続時間が気になりますし,ソフトウェア的には翻訳制度が気になります。番組では簡単な文章の翻訳しかやっていませんでした(^ ^;。 さらに,相手の言葉→自国語への変換はありません。まだ実用的とは言いがたい気がします。 iPod & リモコンを使った授業 授業内容を Podcast で配信したり語学の授業に使ったり。びっくりする様な使い方はありません。 リモコンは,講義中に出された質問に回答させるのに使っていました。わざわざ取り上げるほどのこともないようなふつーの使い方に思えます。いちおう,これによって居眠りする学生が激減したとのこと。学生が居眠りするのは日本だけに限ったことではないようです。 ブレインゲート 頭頂部に機器を取り付け,思考によって生じる脳の信号を拾ってマウスカーソルを動かす技術。Hot Wired などでも同様の技術が幾種類かが取り上げられていますが,特に目新しい情報はなし。

次世代のテクノロジー(4)

一般 kilica 2006/2/4
介護用パワードスーツ 介護患者を楽に持ち上げられるようにという発想のパワードスーツ。かなりの重装備で,どっちかというと拘束具として働いているような感じ。 Intellifit 体のサイズをスキャンして,その結果にあったサイズの服を見つけてくれる装置。ブランドによるサイズ表記の違いも補正されるそうです(標準化してくれと思いますが)。在庫のある店なんかもリストアップしてくれるらしい。 車の安全装備 エアバッグなどの改良について。あまり興味なし。 車単独での安全性向上には限界があるだろうと思います。

次世代のテクノロジー(3)

一般 kilica 2006/2/4
ホイール・サーフィン 大きな車輪の中に乗って移動する乗り物。輪入道みたいです。 移動手段というよりも遊ぶためのもので乗り心地は悪そう。 60km/時くらい出るそうですが,チェーンソーのエンジンを使っているのにはびっくり(今はちゃんとしたエンジンになっているかも)。 4000$。インタネットで買えるとか言っていましたが,サイトが見つからないなあ(買えても公道は走れないでしょうけど)。 犬で健康診断 鋭敏な犬の嗅覚を利用して病気(ガン)を発見させようという試み。 ガン患者と健康な人の尿のサンプルを用意してかぎ分けさせると,40%の確率でかぎ当てたそうです。 健康な人の尿サンプルをかぎ当ててしまったときに,その尿を再検査したところ実は陽性で腎臓ガンだった,というケースもあったとのこと。 強化現実 2008年頃市場に出る予定らしい。 マーカをつけた物体を,専用のめがねを通してみるとその物体がポリゴンで「上書き」されて見えるというものです。 たとえば,マーカをつけた四角い箱が洋館に見えたり,マーカをつけた帽子をかぶった人を見ると怪物の顔に見えたりします。 ニュースでは読んだことがありましたが映像で見ると改めて凄いなあと思いました。 昼寝カプセル 20分14$。20分以上昼寝するとリズムが崩れるので20分に設定されているそうです。 気持ちよさそうだけどちょっと高いですね。 脊髄損傷の治療 ヤツメウナギは体を切断されても各断片が泳ごうとし続け,その中枢神経は体外に取り出されても泳げという電気信号を送り続けるんだそうです。 それを脊髄損傷の治療に応用しようという話だったようですが,どう関係しているのかよくわからんかった。 ワイアレスホーム あまり目新しい技術はなく,既存の技術を寄せ集めたという感じで,統一性もあまりないような。

次世代のテクノロジー(1)

一般 kilica 2006/1/13
久々に面白げなディスカバリーチャネルのプログラムです。
  • サメを撃退する電界バリア
  • 脳の思考によって動く義手(今のところ臨床例3件)・・・簡単に着脱できるのがすごいなあと思いました。脳からの信号って意外と簡単に取り出して読み取れるんですね。むろん簡単ではないんでしょうが、あと20年くらい先の技術のイメージでいました。
  • 次代大型旅客機(A380)・・・イギリス、スペイン、ドイツで各部を作ってトゥールーズ(フランス)で組み立てているが、各部は大きすぎで陸路では運べず、河川を使って運搬しているそうです。そこが一番興味深かった。日本向きではないですね。
  • 三次元プリンタ(スペクトラムZ510)・・・プリンタというかコピー機かな。立体物をスキャンして、石膏でソリッドモデルを「プリント」できるんだそうです。しかも着色済み。 石膏を接着の溶剤で固めて層を作り、これを重ねることで3次元の物体をつくるんだそうな。 ランニングコストは1立方cmあたり12セント。機械のサイズはXeroxのコピー機を一回り大きくした感じ。うーん、パーソナルユースな値段になるのはいつだ?
  • iFoot & iUnit

iBoard

一般 kilica 2006/1/5
これですよ、これ! iBoard というのは僕が勝手につけた名前で「エンターテーブル」という名前みたいです。 以前「フィギュアにμチップでも埋め込んで云々」とか言っていましたが、試作品とはいえ本当に同様の商品が出てくるとはびっくりです。特に盤上のオブジェクトまで認識できるって。 技術的にはともかく、市場の問題から5年は無理だろうと思っていました(というかこんな妄想アイテム、企画さえ出てこないんじゃないかと(^^;)。 むろんまだ試作品にすぎない訳で、商品化が決まった訳でもないですしスクリーンに液晶を使っているうちは個人で買うにはあまりにも贅沢な値段になるんではなかろうか。

シミュレーションで迫る古代社会

一般 kilica 2005/12/25
日経サイエンス 2006年1月号 日経サイエンス 2006年1月号「シミュレーションで迫る古代社会」より。 考古学というと地面を掘って土器の欠片を探して,放射性炭素年代測定にかけて,といったイメージを持っているんですが,本記事では,まったく別のアプローチで古代社会を探っていこうという試みが,コンピュータ関連技術の発達にともない生まれてきたことを紹介しています。 そのコンピュータ関連技術とは,ひとつは安価で高速なコンピュータそのものであり,もう一つがオブジェクト指向言語です。 本記事で紹介されているアプローチは,考古学的なデータをもとに当時の社会を構成員単位(記事中では「家族」を単位としている)でモデル化しプログラムして,時間の経過とともに構成員が互いに影響を及ぼしながら全体としてどう社会を形作っていくか,をシミュレートして探っていく,というものです。 構成員のプログラミングについて,ちょっと具体例を挙げると,
  • トウモロコシの栽培量
  • 5人家族を1単位とする
  • 出生率と死亡率
  • 一人当たりの年間エネルギー消費量を設定
  • 「収穫<消費」の場合はもっと豊かな土地をもとめて移住する
  • 娘が15歳になると新しい家族を形成する
  • 住居は農地から1km以内で,泉に最も近い場所に構える
といった条件を設定してオブジェクト(エージェント)として作ってやります。あとは100年,200年と時間を進めてみて,人口の推移や人口密集地域の変化などを追っていくわけで,なんかとても面白そうです。 シミュレーションの結果をもって「古代社会はこうだった」というのは非常に乱暴で無理がありますが,
  • シミュレーションを動かしてみて今まで気づかなかった事象に気づく
  • シミュレーションの結果と現実とのギャップから,今まで軽視していた要因が実は重要だったのに気づく
  • 今まで重要視されていた要因があまり影響しないことに気づく
といった効用は期待できるかもしれません。 記事の訳者の出口教授のサイトからは,こうしたシミュレーションを行うためのソフト「SOARS」をダウンロードできるようになっており(要ユーザ登録),早速ダウンロードしてちょっと触ってみましたが,複雑な動きをさせるのはそれなりにたいへんそうですね。 しかし,こういったシミュレーションって機能やアルゴリズムは「シムシティ」のようなゲームの方が複雑で進んでいるような気もしますがどうなんでしょうか。まあゲームではパラメタを自由に変更できるようなものなさそうですけど。

マインドマップ

一般 kilica 2005/12/18
最近ちょっとはやりのマインドマップを試しに作ってみました。 Free Mind というフリーソフトを利用。 正直なところ,他人の書いたマインドマップを単独で見ても,何について書きたいのかはなんとなく分かるものの,何を言いたいのかはさっぱり分からないことがほとんどです。 ただ,他人の書いたマインドマップを見ながらその人の説明を聞くと,割と頭に入ってくる気がします。 また,他人の説明などを聞きながらマインドマップの形で書くと後で思い出すときに思い出しやすいような気がします。ただ,他人の書いたマインドマップだけを見てもさっぱりなのと同じで,自分の書いたマインドマップでも,記憶がほとんど飛んだ頃に見直して果たして何が言いたいか読み取れるかは甚だ不安だったりします(^ ^;。 シナリオのメモ書きツールとしては使えそうな気がします。このソフトに限って言えば,もうちょっと自由にメモが書けるといいかな。

Mind Hacks

一般 kilica 2005/12/17
Mind Hacks 「実験で知る脳と心のシステム」という副題で,実験といっても寝転びながらできるものが多くて,実際に自分で確認できるようになっています(だいたいは)。 「オライリー」というマニア向けから入門向けまで,幅広いコンピュータ関連の書籍を出しているシリーズがあって,装丁がそれにそっくりなので最初パロディ本かと思いましたが,オライリーシリーズそのものでした(^ ^;。コンピュータ以外の本は初めて? 脳,視覚,聴覚,記憶,推論,運動などの章に分かれ,ふだん我々が意識しない脳や心の働きをお手軽な実験によって明らかにして見せてくれまして,(他のオライリーシリーズと比べて)あまり役には立ちませんが面白い。

デカルトの密室

一般 kilica 2005/12/7
デカルトの密室 瀬名秀明の『デカルトの密室』を読み終えました。寝る前にちまちまと読み続けて2週間くらいかかりました。非常に面白い。笠井 潔の矢吹カケルのシリーズと似た雰囲気だと感じました。 タイトルが「密室」ですし殺人もありますが,いわゆるミステリィのように犯人探しをしたりトリックを見破ったり,というのはあまりありません。 ジャンルで言えば,SFでしょう。SFというとかつては未来の話と相場が決まっていましたが,今では現在を扱っても十分 SF になりうる時代になったわけです。 ロボットをテーマにした小説で,したがって脳・心,そして人間に密接に関わっています。 作者は『パラサイト・イブ』で有名ですが,今は人工知能やロボットに関心を移しているようで,「けいはんな社会的知能発生学研究会」というロボット研究者の集まりにも参加しているようです。昔紹介したブルーバックスの『知能の謎』でも執筆しています。こちらも面白い。 ロボット研究の現状を小説にして読者に紹介しちゃおうという感じで,フレーム問題,チューリングテストといった古典的な問題から,知能とは何か,何故意識は……あまりしゃべっちゃまずいですね。ええっと,一通りの概観を得ることもできるようになっています。

クトゥルフPod

一般 kilica 2005/10/19
クトゥルフ Pod らしい … けど,写真を見ると可愛い系?

夏休み

一般 kilica 2005/8/7
昨日から夏休みに入りました。 今日はイマイチ体調がよくなかったので,雑事をあれこれ片付け。 午前中は,言語ゲームに関する本を読んでいましたが,どうも理解できません(^ ^; 途中であきらめて,コミケに備えて本の整理。買ってみたけどいまいちだった漫画などをブックオフに売り払って,英語版のD&Dサプリメント(Complete Warrior とか)を倉庫へ運搬。 昼過ぎに倉庫から戻って,サイトをちょっと整理。 夜は,スターウォーズを見ました! …『クローンの攻撃』。 DVDが出てすぐくらいに買ってそのままになっていたのですが,ついにビニルを破って鑑賞。映画館で上映されていた頃は多忙で,気づいたらもう終わっていました。IIIは終わる前に見に行きたいところ。 シリーズの4-6ってほとんど記憶にない(観たかどうかすらも(^ ^;)のですが,これは面白いですね。結構な量のエピソードを上手く詰め込んでいると思います。CG も効果的に使われている。 今月の日経サイエンス(2005年9月号)は興味を惹かれる記事が少なかったのですが,エピソードIIIで使われた Subsurface Scattering という(CGの)技術に関する記事は面白かったです(「進化したヨーダの姿」)。 ちょっと前のCGって,特に生物を描こうとすると明らかにCGだと分かっちゃうものしかできなかったのですが,Subsurface Scattering を上手く処理できなかったことがその原因の一つです。 人間の肌って,僕は普段は不透明なものと認識していますが,静脈が透けて見えることからも分かるように実は半透明で,皮膚の表面化にも光は入り込み,散乱して再び外部に出てきます。 しかしちょっと前の CG の技術では,光は物体の表面ですべて反射・吸収されるものとしてレンダリングしていたんだそうな。理由は,現象自体はつかめていてシミュレーションも可能(微分方程式を解けばいいらしい)なものの,計算負荷が重すぎて現実的ではなかったとのこと。 なのでコンピュータの処理能力の向上によって解決したのかなと思ったのですが(まあそれだと記事にはならんわけですが),Subsurface Scattering を近似するモデルを作って方程式を解かずに再現できるようにしたそうです。詳細は記事をお読みください,という事になりますが,このあたりの解決が興味深かったです。

プレイヤのシナリオ

一般 kilica 2005/6/11
コンピュータの処理性能の向上によって最近では地球規模の減少をモデル化しシミュレートするという事も可能になってきましたが,依然として長期的な未来を予測することは不可能です。 昨年,環境・健康・社会などの専門家が集まり,どの問題を優先的に解決するべきかを話し合い「コペンハーゲン合意」というものを発表したそうですが,その中でも結局は,問題も対処法もはっきりしている課題(飢餓や HIV,マラリア)から順番に片付けていこう,という結論に。 これは,将来のことについては不確定な事柄が多すぎるため当然ともいえます。例えば地球温暖化についても,数十年後には化石燃料資源の枯渇によって温室ガスの排出が減るかもしれないし太陽活動の低下によって進む寒冷化と相殺されるかもしれません。 もっと身近に,自分の40年後に備えることを考えても,不確定要素は大きすぎます。変動を繰り返しながら現在程度の景気が続くのか,20世紀初頭のような恐慌が襲っているのか,年金制度は破綻していそうだけど,そもそもまだ生きているのかも怪しい。到底予測なんてできそうにありません。 そこで,正確な将来の予測の代わりにとられる現実的な解決策として,幾つかの「シナリオ」を描いてそれを比較検討し,最も適したシナリオに沿って行動していく「シナリオプラニング」と呼ばれる手法があります。 先ほど例に挙げた40年後に対する備えに当てはめると,「日本経済が恐慌に陥っていた場合」「日本経済が不況に陥っていた場合」「日本経済が現状を維持していた場合」「日本経済が高度成長期のような活況を呈していた場合」という想定のシナリオをそれぞれ分析・比較し,最も適当と思われるシナリオに対する対策を実行していくわけです。 じゃあどれをどうやって選べばいいんだ,という疑問がわいてくるわけですが,最悪のケースを想定してそれに対応できるようにする「予防原則」という方針と,想定した事態が発生したときの影響額に発生確率をかけ,対策費用と比較して採否を決める「費用便益分析」と呼ばれる手法があり,EU 諸国は前者を,USA は後者を採ることが多いそうで,確かになんとなくそんなイメージがあります。 以上が日経サイエンス2005年7月号の「不確実な未来をどう扱うか」という記事のあらましで,記事では第3の方針である「頑健な戦略」をとるのが良いという主張が出ていますが,興味がある方は買って読んでください。 日経サイエンス2005年7月号 でこっからが本題です。もちろん RPG の話です。 「先を考えるプレイ」で書いたように,「問題が起こってパーティが呼ばれて対応することになった」という構造のセッションよりも「パーティが現状を分析した結果,深刻な問題が発生することが予測されそれに対する対応をとることにした」という構造のセッションの方がゲームとして面白くなるだろうと考えています。 つまりプレイヤが現状を分析し,「シナリオ」を描いて比較検討し,対策を実行する,というセッションになるわけです。 ただ,プレイヤたちがシナリオを描けるほど十分に現状についての情報をマスタ側で準備・提供できるか,という問題があり,テーマによって向き不向きはあるだろうと思います。 また多くのプレイヤ(僕もそうだけど)はそういったプレイに慣れていないというか「自分でシナリオを描く」という発想からしてそもそもありませんので,プレイヤたちがそうしたスタイルに慣れるまではマスタ側からの相当のプッシュが必要になると思います。さもなくば「自由に動いていいといわれたけど何をしていいか分からない」という例の困った状態と同じ事態に陥ってしまうでしょう。 どうすればこういったセッションが上手く機能するかについても,今後考えてみたいと思います。

前向き思考で成功できるか

一般 kilica 2005/2/27
日経サイエンス2005/04号の記事。 1980年代後半のアメリカ(の一部の州)では自尊心の低さと若者の犯罪,学業不振,10代の妊娠,薬物乱用などの社会問題とが結び付けて考えられ社会政策まで立案されたそうです。確かに自尊心が低いとこうした問題を引き起こしやすいような気はしないでもない。 ところが,最近の研究では自尊心の高低とこれらの社会問題にはあまり相関はない,少なくとも当初考えられていたよりもずっと限定的な相関しかないというのが分かってきたそうです。簡単にまとめると, ・従来の研究では自尊心の高低を測るのに自己評価が使われてきたが,これは当てにならないことが他人からの評価を比較して分かってきた。 ・自尊心の高さと学業成績とは無関係 ・自尊心の高さと人間関係の良好さとも相関はない ・自尊心と非行の間にも相関関係は認められない ・自尊心が高いと幸福感が高く抑鬱になる確率も低い といったところ。 興味深いなあと思ったのは「自尊心を高める」というのが社会政策として取り入れられているところで,アメリカのドラマを見ていると時々,何かに失敗したときに過保護なんじゃないかと思うくらい「君は悪くない」「ベストを尽くたじゃないか」といった言葉をかけるシーンが出てきますが,なるほどこうした政策が影響しているのかも。

次は FOAF だ

一般 kilica 2005/1/15
RSS の次は FOAF だ! ということで。RSS がサイトの更新情報を自動収集するための仕掛けであるのに対し,FOAF は人物データを自動収集するための仕掛けといえます。 RPG ユーザのつながりを作るというのも,もちろん何がしかの役に立ちそうですが,こいつを応用してキャンペーンの PC・NPC の関係図を記述するために使う,というのも面白そうです。 とはいえ,それ向けには作られていませんし,メールアドレスをユニークキーとして使っている(つまり NPC 一人ひとりにメールアドレスを割り当てる必要がある)のでそのあたり現実的ではなさそうですが(^ ^;

知能の謎 認知発達ロボティクスの挑戦

一般 kilica 2005/1/14
人間のようなロボットを作るにあたってどんなことが今問題になっているのか,という点について,一般向けにわかりやすく書かれています。 「人間のようなロボット」を作るにあたって7種類の方法論から書かれており,それだけでも興味深い。9名の研究者が,それぞれの関心と専門分野からどのように「人間のようなロボット」に近づこうとしているか,その際どのような問題にぶち当たっているかがざっくりとつかめる本です。 だいたい我々は,対象を理解しようとする場合に「観察?推論?実験」というアプローチでもって近づこうとするし,その方法を訓練されているのですが,わからないことだらけの脳・知能・心を理解するために,実際に作ってみて理解するというアプローチが(ヒューマノイド)ロボット研究といえるかと思います。対象を理解する方法としてこういうアプローチもあるんだなあ,というのが一番興味深い点。

blog サービス

一般 kilica 2005/1/9
ようやく TRPG 関係のサイトも blog (というか重要なのは RSS)を利用するところが増えてきたようで喜ばしい限りです。 ここの「RSSって何ですか?」に blog サービスを比較したページを紹介していますので,まだ導入していない方は検討してみてはいかがでしょうか。 一つ心配なのは,今はサービスを提供する会社が次々と現れていますが,少々過熱気味なので遠からずつぶれるサービスが出てくることです。そうなった場合にデータの移行ってできるのでしょうか。 たとえば「はてな」がつぶれたりすると結構な数の TRPG 系ブログがなくなっちゃいそうです。 選ぶときは,「つぶれそうにないサービス」か「つぶれても移行が楽にできそうなサービス」という点が重要かなと思います。

TRPG Search

一般 kilica 2005/1/9
TRPG Search というページを開設しました。Xoopsを使ったサイトその3です。「その2」は一般公開待ち。そのうち告知があるかと思います。 今回の「その3」は、TRPG のリンク集&更新情報(RSS)一覧サイトです。 このサイトの「TRPG新着情報」の拡張版ですな。ユーザ登録していただければ新規追加が可能になっております。 今日は一日中このサイト作りにかかっていました。 リンク集は,カテゴリを作るのに苦労しました。特にシステム別のカテゴリを作るのが。 昔のシステムもカテゴリとして登録したので「こんなRPGもあったね?」というようなちょっと懐かしい名前も見たりしました。 あー! 散髪に行くのを忘れていた。

TRPGとウェブ

一般 kilica 2005/1/4
RSS や WiKi,Xoops をどう役立てればいいか,というのが段々わかってきて面白くて正月はずっとこればかりやっていました。たまっていた DVD や録画はちっとも消費できず。 XREA のスペースも 1G ありますのでもう少し有効に使いたいところ。 リンクモジュールは機能が強力なので個人で使うにはもったいないくらい。これを使えば,
  • サイトの登録と検索。これはまあ基本ですね。
  • 登録サイトの評価
  • 登録サイトに対するコメント
  • 登録サイトのRSS表示。この機能で検索サイトであると同時にニュースサイトにもなるわけです。
  • リンク切れチェック
ができるわけです。 有名なTRPG関係の検索サイトである TRPGing や UHWL はシンプルな CGI を使っているので機能的には勝っているんだけどこれらのサイト並みの登録数にもっていくのは至難ですね。 WiKi も,話し合いには向いていない(向いてない,という程ではないけど)けども,共同で何かを作ろうという場合には今のところ最適の技術です。 一緒に背景設定を作ろう,一緒にシステムを作ろう,といったちょっと大き目の作業から,身近なところでは今回のキャンペーンの舞台の町やPCの関係者の設定をマスタとプレイヤが一緒になって作っていこう,といった用途にも使えるわけです。 RSS については,TRPG.NET僕のサイトでTRPG 系の blog の RSS を取得して表示する,というサービスを始めていますが,これは便利。 早く全部のサイトが blog 使ってくれないかなあ(正確に言うと更新情報をRSSで提供してくれないかなあ)と勝手なことを思ってしまいます。