TRPGの勝利条件は「みんなが楽しむ」?

TRPG kilica 2017/10/9

TRPGの勝利条件は「参加者みんなが楽しむこと」という意見は時々目にします。間違っては無いと思いますが、問題は「楽しむこと」ってのの中身です。特にTRPGでは「楽しむこと」が参加者間で対立することがしばしばあって、そういう場合はどうすればいいのでしょうか?

次のような例は典型的ですね。

TRPGの効用?

TRPG kilica 2015/2/12

Lifehacker で "The Surprising Benefits of Role-Playing Games (and How to Get Started)" 「TRPGの驚くべき効用(と始め方)」という記事が上がってます。日本でもときどきこういうのが話題になりますね。

  • Playing Cultivates Creativity(創造性を養う)
  • Playing Levels Up Your Social Skills(人付き合いがうまくなる)
  • Playing Encourages Teamwork and Cooperation(チームワークを促す)
  • Playing Teaches Problem Solving Skills(問題解決方法を学ぶ)
  • Playing Is Fun(楽しい!)

個人的には、これらの効果を受ける人もいればさっぱりな人もいて、声高には喧伝できないかなとは思います。まあ最後のが満たされてればとりあえずいいよね。

しかしこのライター、最初は "it was something that was just for the nerdiest of nerds out there." と思ったそうでひどいな(笑)

『ゲームメカニクス』(4)内部経済

一般 kilica 2014/1/23
ゲームメカニクス  おもしろくするためのゲームデザイン (ゲームデベロッパー)
アーネスト・アダムス Ernest W. Adams ヨリス・ドーマンズ Joris Dormans 
ソフトバンククリエイティブ 
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『ゲームメカニクス -- 面白くするためのゲームデザイン』は、2013年4月に和訳された書籍で、ゲーム全般の仕組みについて分析し、面白いゲームをデザインするための理論を提供しています。

友人がバンダイナムコスタジオにいて本書の監修に関わっていたので購入し、そのためコンピュータゲーム関連のデザインの本かと思っていたのですが、実はそんなことはなくボードゲームやカードゲームなど、ゲーム全般のデザインに関する本でした。

非常に面白そうなトピックが並んでいますので、少しずつ読み進め、内容をメモしていこうかと思います。僕は主にTRPGを遊びデザインするので、TRPG に当てはめた場合のコメントも付記していきます。

今回は第4章。TRPGは、内部経済のメカニクスが大きな部分を占めているゲームなので、この章の内容は非常に重要といえる。……のだけど、現状のTRPGではそれを活かしきれていない気もしている。

内部経済

ここで「内部経済」と呼ばれているのは、一般社会での株式市場、金融、企業活動などの総体としての「経済」ではなく、ゲームでよく取り扱われるヒットポイント、パワーゲージ、ライフ、所持金、アイテム、アビリティなど、生産/交換/消費できるゲーム内のリソースに関するシステムを指している。

内部経済の諸要素

  • リソース:数値で計れるゲーム内のすべての概念。有形リソースと無形リソースに分かれる
  • エンティティ:リソースが保存されているゲーム内の実体。
  • 4つの経済メカニクス
    • ソース:リソースを0から生み出すメカニクス。TRPGだと、休憩によるHPやMPの回復とかか。
    • ドレイン:リソースを消去するメカニクス。ダメージを受けてHPが減るとか、ポーション飲んでポーションが消費されるとか。
    • コンバータ:ある種類のリソースを別の種類のリソースに変換するメカニクス。回復魔法を使ってMPが減ってHPが増える、買い物をすると所持金が減ってアイテムが増える、など。
    • トレーダー:ルールに従ってリソースを有るエンティティから別のエンティティに移すメカニクス。PC1が使えない武器をPC2に渡すなど。

内部経済の構造

市場経済の状況を例えば株価の推移でグラフにして表すように、内部経済も例えばキャラクタの強さや、対戦相手との優勢・劣勢の変化をグラフにして表すと把握しやすい。

チェスのある試合を例に二人のプレイヤの優勢/劣勢をグラフにして見せている。ふむふむ。
D&Dだと、レベルの上昇に伴う各クラスの強さの推移や、GURPSで最初に能力にCPを割り振ったキャラクタと技能にCPを割り振ったキャラクタの強さの推移とか。
あるいはシナリオの進行につれてパーティのリソースがどう減っていくかを複数のシナリオで比較して、序盤でいきなりがくっと減るシナリオや、じわじわ減ってくシナリオ、ラスボスでギリギリまで減るシナリオ、どんなシナリオがいいのかねえ。

それから、メカニクスをグラフで表して把握する手法を紹介している。ネガティブフィードバックによって平衡点に収斂していく様子、ポジティブフィードバックによって加速度的に差が開いていく様子が見て取れる。

長期投資と短期ゲイン

多くのゲームにこのジレンマが含まれているのでよく分かりますね。僕はどっちかというと、長期的な利益を重視して、それが実る前にゲームが終りを迎えるタイプ(笑)

ゲームにおける内部経済の活用法

  • 内部経済による物理の補完:アクションゲームで、ライフをリスクにさらしてアイテムやポイントを稼ぐか、パワーアップアイテムを消費するか、といったアクション以外の判断をプレイヤに要求するなど
  • 内部経済による進行の操作:先に進むのに必要な鍵を手に入れたり、扉を破るのに必要な呪文や腕力が決まっていたりして、ゲームの進行を制御するなど
  • 内部経済による戦略的なゲームプレイ:生産リソース(金や人)をどの分野に割り振るか、など。計画も長期的投資もない軍事ゲームは、概ね戦略ゲームというより戦術ゲームとなる。

この辺りはセクションタイトルからある程度内容を推測できるかな? 

内部経済によって確率空間を大きく

内部経済が複雑になるとプレイヤの選択肢が広がりゲームの確率空間は拡大し、一般にはリプレイバリューが高くなる。

注意点としては、

  • キャラクタを最適化する選択が分かると他の選択は選ばれなくなるので確率空間は縮小する。まあ誰も選ばないようなカード、スキル、呪文ってあるよね。
  • リソースが全部マックスでないとクリアできないのはよくない。どのリソースを重視しどれを切り捨てるかはプレイヤの戦略によるべきで、全部が必要なようでは考える余地がなくなる
  • キャラクタが異なる戦略を採っていてもゲームをクリアできるようにする。特定の能力を伸ばしていないとクリアできない、というのは好ましくない

経済構築ゲームのヒント

  • プレイヤの構成部品全てを一度に導入しない
  • メタ経済構造に注意
  • マップを使ってバラエティを作り、確率空間を制約する


『ゲームメカニクス』(3)複雑系と創発型の構造

一般 kilica 2014/1/22
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『ゲームメカニクス -- 面白くするためのゲームデザイン』は、2013年4月に和訳された書籍で、ゲーム全般の仕組みについて分析し、面白いゲームをデザインするための理論を提供しています。

友人がバンダイナムコスタジオにいて本書の監修に関わっていたので購入し、そのためコンピュータゲーム関連のデザインの本かと思っていたのですが、実はそんなことはなくボードゲームやカードゲームなど、ゲーム全般のデザインに関する本でした。

非常に面白そうなトピックが並んでいますので、少しずつ読み進め、内容をメモしていこうかと思います。僕は主にTRPGを遊びデザインするので、TRPG に当てはめた場合のコメントも付記していきます。

今回は第3章。主に複雑系の説明。この章を理解するには複雑系に関する概説書を1,2冊読んだほうがいいかも。

複雑系と創発型の構造

ゲームの創発型特性としてのゲームプレイ

とりあえずおさらい的な内容。進行型ゲームとはちがい、創発型ゲームはルールを増やせば面白くなるわけではない。むしろ減らすほうが面白くなることもある、というのは重要な指摘。

カオスの表れとして、周期系と創発系の二つが紹介されている。

複雑系の構造的な特徴

セルオートマトンの紹介。十分なパーツ、十分な活動、コネクションがあれば単純なルールで複雑な振る舞いが生じることを示している。

ついで、フィードバックループの紹介。フィードバックには生態系のようにバランスを保つネガティブフィードバック、生じた効果を増幅する方向に働くポジティブフィードバックがあり、どちらもゲームで活用されることがある。
ライフゲーム、鳥の群れの動き、それからパックマンの4種類の敵の動きが紹介されている。パックマンってもうあまり覚えてないんだけど、これが面白い。4種類の敵は、それぞれ違ったアルゴリズムで動くんだけど、プレイヤから見ると裏で協力してプレイヤを追い詰めるようプログラムされているんではないかと錯覚するような動きになるんだそうな。

TRPGの敵って、マスターの知性(あるいは意地悪さ)によってかなり強さが変わるんだけど、こうした創発的なプログラムを組めんものかな、と思う。

『ゲームメカニクス』(2)創発型と進行型

TRPG kilica 2014/1/10
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今回は第2章。この辺りはまだ概念の整理が中心です。

創発型と進行型

ゲームは大きく、「進行型ゲーム」と「創発型ゲーム」に分類される。

5種類のメカニクスのうち、進行メカニクスが生み出すゲームが「進行型ゲーム」で、それ以外のメカニクス(物理、内部経済、戦術的な操作、社会的インタラクション)が生み出すゲームが「創発型ゲーム」である。

大雑把に言うと、「進行型ゲーム」は、ゲームデザイナによって入念に事前設計された、RPGやアドベンチャゲームを代表とするコンピュータゲーム、「創発型ゲーム」はそれ以外のゲームで、少数のルールから多様な展開が生まれるゲームとなる。ボードゲームなどはほぼこちら。

ボードゲームなどでは、進行型ゲームを成立させるだけの膨大なルールを書ききれない(仮に書ききったとしても遊ぶほうが覚えきれない)ため、コンピュータに処理させないと無理ってことだが、じゃあTRPGはどうかというと、だいたい進行型ゲームに分類されるんではないか。ルールに書ききれない分は、裁定役であるマスターが処理することで進行型ゲームとして成立している。

創発型ゲーム

「創発」というのがそもそも聞き慣れないかもしれないが、複雑系科学では最も基本的なキーワードの一つ。ここでは、単純なルールから数えきれないほどの複雑な展開・状態を生じさせるものを「創発」と呼んでいる。例えば囲碁のルールはごく限られたものだが、二つと同じ対局がないほどの多様な展開を見せる。

例として、三目並べと Connect Four, シヴィライゼーションが挙げられている。

進行型ゲーム

プレイヤーがゲーム内を移動する方法を、ゲームデザイナが様々なメカニクスで制御しているゲームが進行型のゲームで、レベルによる移動制限(強力なモンスターがうろついていて入ると殺される)、「鍵」となるアイテムや情報がないと進めない場所などがその代表例となる。

例として「ハーフライフ」と「ゼルダの伝説」が紹介されている。

創発型と進行型の結合

多くのゲーム(たぶんコンピュータゲーム?)は、創発型と進行型の双方の特徴を備える。しかし、これらの二つの型はゲーム内で交互に現れるものであり、同時に体験できるような形で統合できているゲームは稀。

例として、StarCraft と StarCraft2 が紹介されている。2では、創発型のゲームと進行型のゲームがずっと巧みに統合されている。


TRPGで言えば、創発型のゲームをもっと取り入れる余地がある(システム面で)だろうし、進行型ゲームで磨かれてきているコントロールの技法についても、(シナリオ面で)参考に出来る部分が多々あるんではないかと思う。僕自身は、コンピュータゲームを殆どやらないので具体的に挙げることはできないんだけど。

『ゲームメカニクス』(1)ゲームメカニクスのデザイン

TRPG kilica 2014/1/5

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まだ章立てと序章に目を通したくらいですが、非常に面白そうなトピックが並んでいますので、少しずつ読み進め、内容をメモしていこうかと思います。僕は主にTRPGを遊びデザインするので、TRPG に当てはめた場合のコメントも付記していきます。

というわけで、まず第1章から。

第1章 ゲームメカニクスのデザイン

ルールはゲームを定義する

ゲームの本質的なフィーチャはルールである、というのがいくつかのゲームに関する書籍から引用で示されている。

ゲームは予測できない

コスティキャンのいうところの「ゲームはパズルではない」っていうのとだいたい同じでしょうか。予測不可能性を生み出すための方法として、


  • 偶然(ダイスやカードなど)
  • 対戦相手
  • 複雑なルール

の3つが挙げられています。これは僕の分析と一緒。TRPGの場合、少数の例外を除いて「対戦相手」は方法として使えないため、代わりにマスター(のシナリオ)が使われています。ただし、毎回手を変えてくる対戦相手と違ってシナリオは原則として固定的なので、繰り返し遊ぶには向いていません。

ルールからメカニクスへ

メカニクスということばについて。説明的に記述されるルールに加え、コマやカードに与えられている数値や効果、それからプレイヤからは隠されているコンピュータゲームの処理などすべてひっくるめたものを「ゲームメカニクス」と呼んでいる。この用語は、本書だけでなく割と一般に共有されている用法だと示唆されています。ふむふむ。

5種類のメカニクス


  • 物理(物理演算に代表されるようなアクションゲームで重要となる動き)
  • 内部経済(アイテム、能力、金などのリソース管理)
  • 進行型のメカニズム(レベルデザインやシナリオの進行など)
  • 戦術的な操作(地形効果や挟み撃ちなど)
  • 社会的インタラクション(ゲーム中のコマやキャラクタから離れ、プレイヤ間でのやりとり。モノポリーの交渉や、MMOの共同戦線などが該当)
TRPG(システム)ではおおむね、「内部経済」が一番詳細にデザインされ、「戦術的な操作」が戦闘ルール関連に組み込まれ、「社会的インタラクション」がロールプレイの評価(『天羅万象』の合気チット、セッション後の評価)やプレイヤ間の分担などに使われていると言えるかと思います。
そして、「進行型のメカニズム」はシナリオが分担しますが、サイコロ・フィクションや PARANOIA などのゲームでは、一部ルールで提供されますね。

離散的メカニクス vs 継続的メカニクス

「継続的」という訳語がちょっと気になる(笑)。普通「連続的」じゃないかな?

離散的、というのは飛び飛びの値を取るといった意味で、例えばマップで言うと、マスやヘクスで区切られていてその単位で動かすのは離散的、それがなくて自由に位置取りできるのが継続的(連続的)です。厳密に考えれば、連続的に見えても pixel などの単位で動かしてたりするのですが。

離散的メカニクスのほうが新しいゲームを作りやすく本書では主にこっちを扱う、と書かれています。本書では、継続的メカニクスは物理メカニクスと強く結びつけて説明されているため、TRPGのメカニクスは本書で扱われる離散的メカニクスにあたると考えていいと思います。

メカニクスとゲームデザインのプロセス


  • コンセプトステージ 
  • 推敲ステージ
  • チューニングステージ

の3つのステージに分けてデザインを進める。

まあ妥当なところだろう。でもって、チューニングステージには思ったより時間がかかるぞ、と警告されている。

プロトタイピング技法


  • ソフトウェアプロトタイピング
  • ペーパープロトタイピング
  • フィジカルプロトタイピング

の3つを紹介。

TRPGだとやはりペーパーが中心となるか。フィジカルでは、LARPが紹介されて、FPS などを作る場合はやってみるといいと書かれている。なるほど。

『歌声が響く都市』流のシティアドベンチャの作り方

TRPG kilica 2012/10/4

「シナリオメイキングカタログ2012」向けに、既存のシナリオ作成方法をもう一度見なおしてみることにしました。 

手始めに、ソード・ワールド2.0のシナリオ集『歌声が響く都市』(pp.90-130)に掲載されているシティアドベンチャの作り方をまとめてみました。

歌声が響く都市

感想

  • 初心者向け。
  • シナリオの中でも「謎解き」を中心に据えている
  • その割には「謎」をどう作ればよいか、どう作れば魅力的になるかについて殆ど書かれていない
  • シナリオがある程度パーツ化されて紹介されており、作成例も併せて載っているため何となくでもシナリオが作っていける(かもしれない)
  • 「なぜこう作るのか」といった理論づけは殆ど無い

コミックマーケット80 サークル参加報告(4)反省編

TRPG kilica 2011/8/15

その(3)即売編からの続きです。

無事完売したのですが、色々と予想と大きく違うところがありました。

(1)予想を大幅に超えて売れた
(2)会場でこの本を知って買った、という人が非常に多い
(3)午後から人が来る、というのは間違い。少なくとも、「午前中から人が来る」

(1)については、本の出来が良かった、と作者としては主張したいところですが、その前に、シナリオの作り方の解説に対し潜在的に(TRPG同人誌レベルでは)大きな需要があった、ということだと思います。現在流通している書籍の中に、TRPGのシナリオの作り方をじっくりと解説した本は商業・同人含めて皆無と言っていいと思います。とはいえ、商業流通に乗るほどの需要は見込めないかな、というのが辛い所。

(2)について、まずはアンケート結果を御覧ください。
会場、あるいはカタログで知ったという回答が77冊と圧倒的でした。一方、期待していた Twitter は5冊と低調です。ただ「友人・知人」の紹介は実際、Twitter や ウェブである可能性が結構あります。あともうひとつ、これらで知った人は午後から買いに来るつもりだった、という可能性もあります。
が単なる仮説ですので、とりあえず今回のアンケート結果からは会場で見て知った、あるいはカタログで知ったという人が大半だということです。アンケート時の感触から、会場で知ったという人がより多い印象でした。
残念ながら、ネットでのPR効果はまだまだ限定的であるということと、サークルスペース実地での売り方が重要だということです。
当サークルについて言えば、表紙は地味で歩いている人の目を引くものではありませんし、本の並べ方も御世辞にもいいとは言えないでしょう(3参照)。なので、声を出して勧誘したことが大きな役割を果たしたのではないかと見ています。歩いている人が当サークルスペースに近づいてきたな、というあたりで声をかけると、かなりの確率でサークルに寄ってくれました(でもって買ってくれた)。

(3)については、皆さんのTRPGにかける情熱に頭がさがる思いです。10時代に既に半分近くが売れていますが、入場して真っ先にTRPGの島に来たくらいではないでしょうか。しかも、10時台前半に買っていってくれた一般参加の方は、開場前の数時間、一般参加列に並んでいたと思われます。

簡単ですが、以上です。
暑い中サークルスペースまで足を運んでくれた皆さん、どうもありがとうございました。お陰さまで、たいへん充実したサークル参加となりました。
売り切れていて買うことができなかった皆さん、どうも申し訳ありません。通販、ショップ委託、次回以降のコミケ参加など、何らかの方法で欲しい方に提供できるよう検討していますので、もうしばらくお待ち下さい。

コミックマーケット80 サークル参加報告(3)即売編

TRPG kilica 2011/8/15

その(2)設営編からの続き。

DSC00059

いよいよ10:00になり即売会開始です。最初、とりわけ開場直後は来ないだろう(来れるとしたらサークル参加者か徹夜した人)と踏んで、最初の5分でどうしてもほしい同人誌を買って回りました(奉仕の会とか)。

スペースに戻ると、既に2冊ほど売れています。順調です。せっかく朝一で来ていただいたのに、離席していて失礼いたしました。

高橋さんと一緒に声をかけていると、結構、面白いように売れていきます。これ、結構一生懸命声を出していました。むかし売り子を手伝った「お子様お断り」なサークルさんがそんな感じだったので。でも周りのサークルはわりと静かに売っていましたね。うるさくてすみません。

掛け声は「シナリオの作り方です!」で、冷静に聞くと日本語として省略しすぎなのですが、1秒でサークル前を歩き去っていく人を呼び止めるには、「シナリオの作り方」という簡単明瞭ぎりぎりなキーワードが届かないとダメだと考えたのです。

こうして声をかけると、それを聞いた人が足を止めて本を手にとってくれて、入れ食い状態(失礼!)でどんどん売れていき、開始1時間の時点で49冊が売れました。シナリオ2はもちろん、シナリオ1もクリア当確。シナリオ3も十分可能な勢いです。

本を手にとってくれた方は、結構な確率で買ってくれました。8割くらいは買ってくれたのではないでしょうか。パラパラ、とめくって即決してくれる人と、じっくり読んで買ってくれる人と、色々でした。中には数分にわたって吟味した結果、買ってくれた方もいました。とにかく気が急くあの会場で、数分も割いて見てくれるというのはなんともありがたい事です。

さて、11時を過ぎてもこの勢いは弱まるどころか強まりを見せ、なんと 11:58 に最後の1冊が売れて完売となりました。シナリオ3をも超える予想外の売上でした。最後には、僕の分と思って取っておいた1冊、サンプルとして値札を貼って飾っていた一冊まで売れてしまい、現在手元に一冊も残っていない状態です。

午後から来ていただいて完売になっていた皆さん、申し訳ありませんでした。通販や委託、次回コミケ参加など検討しておりますので、しばらくお待ち下さい。

DSC00063

※数が合わないので、若干誤記がある模様

その(4)に続く

コミックマーケット80 サークル参加報告(2)設営編

TRPG kilica 2011/8/15

その(1)のつづき

そんな予想を立てつつ、当日を迎えます。

当然サークル入場で、TRPG関係の知り合い高橋さんと、いつも一緒にコミケに行っているUさんと入ります。なかなか待ち合わせ場所に現れない高橋さんに不安になりましたが、10分くらい遅れて8:00ごろ到着。やはり駅の混雑をなめていた模様。もっとも、事前に警告しておかなかった僕のミスなのですが。

無事合流して一緒にスペースに向かいますが、ここが一番ドキドキしました。ちゃんと同人誌が届いているのか、仕上がりがどんな感じか、受け取りってどうなってるの(印刷会社のサイトで、スペースに届けられている、という説明と、伝票番号を伝えて引き取りに行く、という説明が混在している)、とか。しかしスペースに到着してダンボール箱を見て、本当にほっとしました。

設営は滞り無く終了。慣れないとはいえ、1種類しかないので楽です。時間は結構あくので、数少ない知り合いのサークルさんに挨拶に行ったり、冷やかしに来た友人に挨拶したり、TRPG関係のサークルさんを見て回ったりしてました。

今回、7月末からマーケティング活動を行って来ましたが、その効果測定のため、以下のような売上表を用意して、

(1)購入者が何をきっかけにこの同人誌を買うことにしたか
(2)何時台に何冊の売上があったか

の記録を取ることにしました。

こちらは、購入者の方にアンケートを取るときに見せた表です。

表のつけ方や売るときの声のかけ方について簡単に高橋さんと打ち合わせて開場を待ちます。

僕の読みでは、熱心な人が午前中にパラパラと来てくれて、企業ブースを回り終えた人たちが午後からやってくる、その午後が勝負と見ていました。

その(3)に続く

コミックマーケット80 サークル参加報告(1)事前準備編

TRPG kilica 2011/8/15

さんざん宣伝していましたのでご存知かと思いますが、コミックマーケット80にサークル参加してきました。8/12(金)西つ10a「RT研究会」です。

自分が申し込んでのサークル参加は初めて(売り子はしたことある)で、『TRPGシナリオ作成の道具箱』というTRPGのシナリオの作り方を解説した本を頒布しました。

初参加で、それほど人が集まるジャンルでもなく(男性向けとか東方に比べて、ですが。でも熱心な人はたくさん来ますね)、売るものもお固い内容で、しかもTRPGサークルの島から何故か微妙に外れてる、と条件はあまりよろしくない。
なのですが、つい100部も刷ってしまいました。電話の注文で、「100部くらいで」(これで確定とは思ってなかったり)と言ったのですが、その直後「う、やっちゃった」と思いました。友人に聞かれて部数を答えたら「そんなに刷ったの?(アンタ、バカァ?みたいに)」と言われたり「まあいいじゃん、趣味なんだから」とか慰められたりもしました。たくさん刷ってその後、在庫地獄に悩まされ黒歴史指定になった例も身近に知っています。ブルブル。

さて、事前の販売シナリオは3通り。
一番可能性が高いと思っていたのは、知り合いぶん含めて50部前後売れるというシナリオ。これならかろうじて100部刷った面目が立つかな、と考えていました。知り合い分を20冊くらい見込めたので、なんとか30冊くらいは売れるんじゃないかと、マーケティングも頑張ったし!
二番目のシナリオは、あまり考えたくなかったのですが30部ちょっとくらいの売れ行き。知人分を除くと実質10部程度。真っ白に燃え尽きそうです。でもありえない数字ではありません。
三つ目のシナリオは、マーケティングが功を奏してなんと、70部を越える売上達成、です。大手を振って故郷に帰れるというものです。

その(2)につづく

コミケ80:TRPGシナリオ作成の道具箱

TRPG kilica 2011/7/25

今回のコミケット80では、サークル参加して同人誌を出します。

2011年8月12日(金)西つ10a「RT研究会」です。

発行予定誌はTRPGのシナリオ作成方法をご紹介した『TRPGシナリオ作成の道具箱』。全60p。

TRPGシナリオ作成の道具箱

誰でも、素早く、面白いシナリオを作れるようになるシナリオ作成方法を解説しています。頒布予定価格500円と、大変お求めやすくなっておりますので、ご来場の際はぜひお手にとってご覧ください。

実は、内容そのものは Creative Commons ライセンス(BY)で公開予定です。なので、買わなくても中身は読めますが、読みやすく整形され、さらには公開版にはない図表がふんだんに(?)載ってます。

是非遊びに来てね〜。

 

#ただいま、売り子募集中です。時間の1/3〜1/2くらいいてくれればOKです。

FEAR シナリオの分析

TRPG kilica 2011/6/26

コミケ用原稿の参考資料にしようと思い、先週 FEAR系(と言っていいのかよくわかりませんが)のシステムのシナリオをいくつか読んでいました。ちなみにまともに遊んだことはないので、あくまでもシナリオを読んでの感想です。読んだのはDX2、 アルシャードガイア、ビーストバインドの各公式シナリオ。

まず感心したのが、シナリオのフォーマットがきちんと統一されている点。もうちょっとシステムによってブレがあるかと思ったのですが、どのシステムのシナリオでも、各シーン、解説・描写・セリフ・結末の四つの要素で記述されています。

今回の僕のコミケでの出し物は、ゲーム的に面白いシナリオを作りましょう、というテーマなのですが、その観点からFEARの各シナリオを見ると……これまたびっくり、全く内容が無い!見事なまでに。唯一、最後の戦闘くらいのものです。それ以外のシーンは何かというと、ひたすらクライマックスシーンにPCたちを向かわせるための動機付けに使われているのです。ちょうど、ビジュアルノベルでエンターキーを押して先に進めていくみたいな感じ。

でまあ原稿の参考には全くならなかったのですが、面白いなとも思いました。なんでこんな作りになっているのか、というのを、断片的に伝え聞くコンセプトと付き合わせると納得いくところが多い。

一つは、「コンベンションなどで事故らない」という方針です。「事故」というのは多分、セッションの途中で詰まってしまったりすることを言うんだと思います。よくありますね、パーティがうまく情報を手に入れられなかったり、PCが「俺そんなの知らないよ」と言い出して進まなくなったり。その点、FEARのシナリオであればシナリオに書かれているとおりふんふんと進めていけばクライマックスまでさらさらと流れていきますし、その途中、くどいくらいにPCの背中を後押しするイベントが発生します。

二つ目は、「短時間、少なくともコンベの時間内で終えることができるシナリオ」という方針です。一時期「最速」とかいう売り文句を聞いたこともあります。1,2時間程度で1シナリオ、1日に数シナリオをこなすといった話も聞きました。TRPGで時間がかかる(というか時間が読めない)部分といえば、プレイヤたちが行動をあーでもないこーでもないと話し合っている部分です。1時間くらい平気で話しますね。「お、決まったか」と思ったら、プレイヤのひとりが「でもやっぱりさ」とか言い出して、議論が振出しに戻ったりすることも日常茶飯事。その点、FEARのシナリオでは悩む部分はありませんから、ひたすらシナリオを進めていくことができます。

三つ目は、リプレイなんかで超展開というか、プレイヤがとんでもない設定を考えだしてシナリオに混ぜ込むことを許容できるという点です。FEARのシナリオでは、PCが何をやろうと、セッションはクライマックスに向かって進んでいきます。クライマックスを除けば、PCの行動とシナリオは相互作用せず、お互いにあまり影響を及ぼしません。だからプレイヤが好き勝手をやっても、クライマックスにたどり着く意思さえ持っていれば、まあ割となんとかなるのでしょう(違う?)。

こうした方向性は、僕の趣味ではないのですが、なかなか潔く面白いなと思います。

『挑戦!魔剣が呼ぶ迷宮』を読む

TRPG kilica 2011/6/14

今回は Sword World 2.0 のシナリオ集『挑戦!魔剣が呼ぶ迷宮』を読んでみます。2本のシナリオと、「ダンジョンシナリオの作り方」という解説が収録されています。ダンジョンシナリオがテーマのようで、2本のシナリオもそれです。

内容的には至極真っ当なダンジョンシナリオ。いやあ、まだこういうシナリオってあるんだね、と安心。広さはそこそこですが、イベント盛りだくさんです。

基本的には素直なシナリオというか、ひたすら進めていけばクリアできそう。

ダンジョンシナリオは今回対象外なので、軽く触れる程度にしておきます。

『ダークマジック』(アルシャードガイア)を読む

TRPG kilica 2011/6/12

『アルシャードガイア』は遊んだことないので、資料として読んでの分析です。というか、FEAR系全般、あまり遊んだことはない。一度熟練のマスタのもとで遊んでみたいところ。

アルシャードガイアRPGシナリオ集 ダークマジック (ファミ通文庫)
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「TRPGのTips集」

一般 kilica 2009/1/13
TRPG Search のリニューアルでどたばたしている間に、wiki に accelerator さんがバリバリと「TRPGのTips集」を追加しています。いやあずっとこういうのを整備したいなあと思っていました。素晴らしい仕事です。 あと、動作テストを兼ねてアンケートも追加しました。

フレームワークの続き

一般 kilica 2008/8/26
TRPG Search のフォーラムでやります。

TRPGのフレームワーク

一般 kilica 2008/8/19
Rauru Blog「RPG とフレームワーク」を読んで考えてみました。いや、途中で詰まっちゃったんですが。

そもそもフレームワークってどんなの?

まずは話の整理から。 タイトルにも含まれている「フレームワーク」ですが、枠組みとか構造といった意味の単語ですが、ここではプログラミングの世界で使われる「フレームワーク」を指しています。 Wikipedia で調べても、いまいち分かりにくい説明が付されていますが、プログラミングを楽にするためのコードの集まり、くらいにとりあえず理解しておいてください。フレームワークを利用することで枠組みが決まるので、プログラマは枠の中を埋めればいいだけになり、見通しが良くなったり、他人の書いたコードでも理解しやすくなるといたメリットがあります。 framework 図で表すと右のような感じです。 青い矢印がフレームワークで、フレームワークが各処理を適切なタイミングで呼び出して次々実行しています。プログラマは、アプリケーションごとに、角丸の四角内の処理を差し替えてアプリケーションを作るのです。 え、何がうれしいのか分からない? フレームワークがない頃は、「データベースからの読み込み」の後に「フォームの表示」処理を呼び出して、といった流れをそれぞれのプログラマが記述していました。その順番などがプログラマによって違っているので読んでいるコードが何の処理なのか分かりづらかったり、プログラマによっては面倒くさいから「値の検証」処理(無くても動くことは動く)をすっ飛ばしたりして品質もまちまちでした。 フレームワークを使うと、処理の大きな流れはフレームワークが制御してくれますし、「これだけ記述しなさい」という「プログラマが書くべき処理」を指定してくれるので、比較的均質な品質のプログラムが書けるのです。 同じようにTRPGのシナリオも、何もないところから作り始めると大変で、特にはじめたばかりの段階では途方に暮れてしまいます。あるいは、何とか作ってみたけど、お手本にしたリプレイのように面白くならなかったり。 そこで、TRPG にもフレームワークを導入するのが良いのではないか、というのが元記事の主旨です。

ストーリィのフレームワークとゲームのフレームワーク

ストーリィのframework さて、元記事へのブックマークコメントを見ると、「今ではNOVAやエンゼルギア、シナリオクラフトがあるぞ」という意見が見られます。それに対し、「NOVAやエンゼルギアはフレームワークではなく個別部品ライブラリだ」と補足されています。 じゃあ「シナリオクラフトは?」というと、これは「ストーリィのためのフレームワーク」と呼べるだろうと僕は思います。何らかのイベントが起きることは決まっていて、その具体的な中身は差し替え可能(ランダムチャートを振って決める)になっているのはフレームワーク的と言えます。 が、元記事で言及されているフレームワークは「ゲームのためのフレームワーク」であり、シナリオクラフトで提供されている機能とは別のものを求めています。

ゲームのためのフレームワーク

じゃあ「ゲームのためのフレームワーク」とは何か? というと、元記事でも書かれているようによく分かりません(^ ^; 「ゲームマスターもハリウッドの原則に従ってルールフレームワークから呼び出される」とか、まぢ?ってかんじです。 というと終わってしまいますので、幾つか言及されている手がかりからフレームワーク実現の可能性を考えてみたいと思います。 まず、フレームワークが必要とされるのは、「リソース管理とかの戦略的面白さまで織り込んだ全体図を描」けるようにするためです。フレームワークで要求されるところだけを定型的に作れば、自然とゲーム性の高いセッションが実現できる、そんなものが出来ればいいわけです。 さて、ここでTRPGからちょっと離れて、高いゲーム性を備えているボードゲームで考えて見ましょう。 ボードゲームは一般に、盤面全体を見渡すことができ、何回かプレイすればどのタイミングでリソースをつぎ込むべきか、どのタイミングでどれだけの差があるともう逆転できなくなるか、といったことが大雑把に把握できてきます。 そのため、初期状態で戦略を定め、ゲームが進むうちにライバルとの差を見ながら戦略を修正したりして勝負どころを見極めながらトップを目指します。 ところが、TRPG では様相が異なります。まず、TRPGではシナリオは基本的に何回も遊ぶものではありません。それから、多くのセッションでは、プレイヤたちは盤面全体を見渡すようにシナリオを見渡すことは出来ません。見えない部分がほとんどで、どこでどれだけのリソースをつぎ込むかは、ほとんどギャンブルです。「会場が閉まるまでまだ3時間あるから、リソースとっといたほうがいいかな」といったメタゲームに頼りがち。 ダンジョンの中では光が届くより先は見えませんし、クトゥルフなどの謎解きシナリオでは「謎」を魅力的にするため、徐々に徐々に真相は明らかになっていくものであり、最初から全体が見通せるなんてもってのほかです。 つまり、ボードゲームのようなゲーム性を持とうとすると、ダンジョンのマップと敵の戦力は全部、とは言わないまでも半部以上明らかになっている、謎も明らかになっている、といったシナリオが必要になります(僕は時々やる)。 ちなみにTRPGのシナリオがこういう風になっているのには理由があって、ボードゲームでは展開の多様性を対戦相手のプレイヤが保障しているのに対し、TRPGは(PARANOIAなどの一部の例外を除き)協調型ゲームなので、シナリオで保障しなければならないからです。 以上の考察より、ゲームのためのフレームワークが機能するには、そもそも情報開示度の高いシナリオという環境が必要ではないかと考えます。 ここから先はまだぐだぐだ。 むかし『TRPGシナリオ作成の道具箱』というシナリオの部品ライブラリを作りました。 このライブラリの中からシーンをピックアップし、制限と課題というプロパティを決めるとそれなりのゲーム性を持ったシナリオが出来る、というものですが、全シーンで制限を共通して持たせると、フレームワーク的なものが出来ないかなあ……。シーン1,2,3で合わせて「5日間」という「時間の制限」があって、……うーん、おぼろげなイメージしか浮かばないけど。 もうひとつの可能性としては、シナリオ単位で使えるフレームワークは諦めて、キャンペーン単位でフレームワークを作ろう、というものが頭にあります。もうちょっとしっかり説明できるようになりましたらまたいずれ。

フェイト/ゼロとバトルロイアルなキャンペーン

一般 kilica 2008/1/6
『フェイト/ゼロ(4)』読み終わりました。 「並ばずに買えます」という呼び込みにつられて会場で買ってきたものです(コミケレポートは書いたんだけど誤ってバックスペースを押して消してしまった orz というわけで今回は無し)。 もう少し寝かせておくつもりだったのですが、今日、年末に買ったディスプレイを設置していたら腰を痛めて午後から横になって暇だったのでちょっと読み始めたら最後まで……。サーバント戦はあっさりでしたね。 なお時間が余っていて、ユリイカで特集されていたのと同人誌(旅行関係)で度々JOJOが小ネタに使われていたのを読んでJOJO読みたい病に罹って第2部を読み直していました。 ** さて、フェイトのようなバトルロイアル物を読むとキャンペーンでやってみたいなあ?という思いが沸いてきます。 正確に言うと、どの勢力と組むか、どの課題から先に手を付けるか、どの問題を優先するか、どんなリスクを犯し、どんなリスクを避けるか、といった戦略レベルの判断をパーティが下していくようなキャンペーンです。 まともに処理すると、上手い戦略をとった場合に実際のセッションが簡単すぎてしまったり、反対に下手な戦略を取ったときに実際のセッションが達成不可能なレベルになってしまったり、マスタの準備が大変だったりでなかなか踏み込めません。

ドラマチックなシナリオ

一般 kilica 2007/9/30
ブレーキをかけながらアクセルを踏み込む
[trpg][miscellanea]F.E.A.R.の良さ
TRPGのシナリオをドラマチックにしよう!っていうのは10年以上前から言われていた話で、僕が持っていたシナリオ作成のための参考書*2にも載っていました。載ってはいましたが、僕には全然使いこなせませんでした。今読んで、初めて使ってみる気になります。この本の内容の一部分を紹介してみます。
    対立の構図

    ドラマチックなシナリオには”対立”が必要
    2極関係

       1. 2極対立
       2. 2極競合

    3角関係

       1. ジレンマパターン1(協調+協調+対立)
              * PCと協力者A,Bがいて協力者どうしで対立している
       2. ジレンマパターン2(協調+対立+協調)
              * PCと対立者に対してどちらとも友好的なく協調者がいる
       3. 勧善懲悪パターン(協調+対立+対立)
              * PCと協調者に対してどちらにとも対立する対立者がいる
       4. 混戦パターン(対立+対立+対立)
              * PCに対立者が二組いてその組どうしも対立している
       5. 2極競合バリエーション(対立+対立+競合)
       6. 三つどもえパターン(競合+競合+競合)
以前どこかで,状態Aから状態Bに移り変わるとき,その落差こそがドラマだというような説明を読んで,これがどのくらいドラマについての一般的な見解なのか分かりませんが,個人的には非常に納得がいきました。 上の本の引用部分では静的な状態が挙げられており,これはストレスのかかった状態ではありますが,これだけではドラマチックとはちょっと違うのかなあと。 ドラマの例としてはたとえば,
  • 敵対していた強力な人物が何かのきっかけで味方に付く
  • 信頼していた味方が敵方に寝返る
  • 劣勢で全滅しかかっている状態から逆転勝利を収める
  • 初めはみんな無関心だったが,最後はみんなが協力してくれている
などなど。