マーケティングを概観する

タグ:
TRPG
同人
2012/1/8
カテゴリ
シナリオ作成

同人誌のマーケティングってどんなの?

マーケティングの定義については先にウィキペディアを引用してご紹介しましたが、今ひとつピンと来ない方も多いのではないでしょうか。「マーケティングなんて大きな企業のマーケティング部門がやること」というのが、一般的な感覚で、同人誌に引き寄せて考える方は少ないと思います。

「宣伝・広告」というと、昔でしたらチラシ・ポスターだったり、テレビの CM、雑誌広告だったりしたのですが、とても個人が趣味でやるものではありませんでした。

しかし、近年ではネットが一般に使われるメディアとなり、ホームページに始まってブログ、SNS、ツイッターと情報発信する手間や必要な知識は格段に少なくて済むようになりました。これらネットでのマーケティングもプロに頼むとどひゃーって値段になったりするのですが、素人でもほんの一冊二冊買って勉強すればそれなりにやっていけます(競合少ないし)。ここまで読んできた方の中にも、ブログやツイッターでの同人誌の宣伝ならやってる!という方もたくさんいると思います。

一連の記事では、そうした皆さんにも馴染みのあるマーケティング活動から「え、こんなのあり?」という方法まで、ご紹介いたします。

戦略的マーケティング

はじめに謝っておきますと、「戦略的」と銘打ってますがそんなに大したことではありません。本職の方からは怒られそう。

前段で、馴染みのあるマーケティング活動の1つとしてブログやツイッターでの宣伝を挙げました。数えたわけではありませんが、今や参加サークルの半分程度はこうした活動をなにがしか行なっているのではないでしょうか。

本シリーズでご紹介するのは、こうした活動がもうちょっと効果的になる方法で、それを「戦略的」と呼んでいるのです。

具体的には、宣伝などの活動に次の2つの要素を取り込みます。

  1. いつ、どこで、どんな宣伝が有効かを考え、計画を立てる。「思い出したときに Twitter」からは卒業しましょう。ツイッターでつぶやくにしても、1回でいいのでしょうか? コミケの前日がいい? それともコミケ前の休日?いっそ毎日つぶやいたほうがいい? つぶやく時間は朝か昼か夜か、いつがいいのでしょうか? どんな表現が見た人の気を引けてリツイートされやすいでしょうか? 正解なんて分からないと思いますが、とにかく仮設を作って計画を立てます。
  2. 活動の結果を計測して、効果があったのか無かったのか、無かったならどうすればいいかを考え、次回の活動に反映させる。実際のところ、「正解」が分かっているわけではありません。同人誌のテーマやサークルの認知度によって「正解」は変わってきますし、それもコミケのたびに変わってくるでしょう。ツイッターでの宣伝が機能するようになったのもせいぜいここ1年です。来年には Facebook がその地位にとって変わっているかもしれません。何が有効かは、計測してみないことには分からないのです。

宣伝メディア

TRPG同人誌でマーケティングを行う場合、費用はほとんどかけることができないでしょうから、宣伝メディアはウェブが中心となります。

さらには、宣伝かけられる時間も限られているでしょうから、どのメディアに注力するか、優先順位も付けなければなりません。

TRPG 同人誌の場合、宣伝メディアとその優先順位は、概ね次のようになります。

  1. 自分のホームページ
  2. 自分のブログ
  3. TRPG系ポータルサイト
  4. ツイッター
  5. 検索エンジン
  6. その他ソーシャルメディア・ポータルサイト
  7. 広告
人によって、あるいは同人誌のテーマによって順位が入れ替わることもありますが、概ね上のような順番と考えてください。
次回からは、これらのメディアごとにどんな宣伝活動をすればよいかを解説していきます。
blog comments powered by Disqus