『三体X 観想之宙』
『三体』の公認二次創作、『三体X 観想之宙』読了。
賛否両論ある本作ですが、なるほど、そうなりそうだなと思いました。『史記』に対する『キングダム』のように、原作を踏まえつつも楽しみながらのびのびと書いている感じです。原作派の人からすると「好き勝手やりすぎ。認められない」となるのかなおもいます。個人的には、やりすぎだと思うけどこれはこれでいいんじゃないか、面白いし、と感じました。実際「ちょっと読もうかな」と読み始めたのですが一気に読んでしまいました。
本書は三部+終章からなり、第一部は雲天明が原作でほとんど謎のままだった三体文明について語るという内容。なんとなくですが、原作についてあれこれ議論する掲示板で出された原作のツッコミどころについて「それはこういう理由があったんだ」と筆者の解釈を書いてみせたような作りに見えます。「自分ならこう解釈する」という異論は出るかもしれませんが、第一部に関してはそこまで反発は少ないのではないかと思います(最後の方はちょっと怪しいですが)。
一方、第二部以降は、ぶっ飛んでます。『ファイブスターストーリーズ XVI』みたいにスペースファンタジーなノリになってます。ここは好き嫌い分かれそう。
さて『三体』では古典を始めとした引用が所々でされており、日本の作品も時々出てきます。が、原作では『銀河英雄伝説』、本書ではハルヒとポップカルチャが中心で、そして智子のモデルは……。時々記事を目にはしてたんですが、広まってるんですね。
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