2005/11/20 0:03

オープンソースじゃない TRPG

タグ: TRPG 考察

mixi で「オープンソース RPG」という話題が出たんですが,でもそもそも TRPG って一般的にオープンソースです。ルールをクローズにすると,判定の負荷がマスタに集中するため,困難だからでしょう。
しかし昨今の,プレイヤが皆ノートPCを持っているとかそもそもオンラインで遊ぶ,といったケースでは判定の処理にプログラムを使ってオープンソースではない RPG っていうのもありえます。
今はもう活動していないようですが,5年近く前からそういった試みをしてきたグループもあります(http://homepage3.nifty.com/AstralFighter/index.htm)。

TRPG のセッションでコンピュータを利用する,というと計算などの省力化やグラフィック面でのサポートなどが思い浮かびますが,判定処理やステータス管理をコンピュータ内部で管理してプレイヤに対してブラックボックス化することで,ちょっと変わった,面白い効果を生み出すこともできます。

例えば,ヒットポイントや負傷のステータスを隠蔽し,「元気」だとか「だいぶ重症のようだ」といった言葉で状態を伝えれば,「あと 10HP 残っているから一撃食らっても大丈夫」といったきわめてゲームよりの発言は鳴りを潜め,キャラクタの行動には,よりそのプレイヤの性格,勇敢さ(無鉄砲さ)が色濃く反映されることになります。

また,現実世界では効きもしない呪いをむにゃむにゃと唱えて安心したり,居もしない神様を祭ってその恩寵をありがたがったりという光景が見られますが,TRPG ではルールブックに魔術の効果がはっきりと書かれているため,そのような光景はみれらません。
しかし,これも呪いの効果を隠蔽することで,「その男は君の鎧に”戦さ場の守り”をかけ,『これで戦場で生き延びれよう』と請け負った」。でもって「畜生,あの呪い師め,効きもしない魔法でふんだくりやがって」と死ぬ前に毒づいたりもできるでしょう。
もしくは言葉巧みに民衆の支持を集めているインチキ司祭の正体を暴く,といったシナリオもありえます。

判定の管理だけならまだともかく,きちんと隠蔽しようとするとステータスの管理までやらなければならず,そうなるとマスタが紙にメモしてやっていくのはちょっと困難でしょうね。
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