『ハチはなぜ大量死したのか』

科学・技術 公開日: 2009-03-15
科学技術
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ちょっとだけ、と思って読み始めたのですが、止まらなくなってしまいました。 本書は、2006年よりアメリカ、ヨーロッパを中心に大きな問題になり、今なお解決も、原因の特定すらされていないCCD(蜂群崩壊症候群)についてのレポートです。聞いたことも無かったのですが、検索すると日本でも2007年くらいから話題になり始めていたようです。 帯には「北半球で300億匹のミツバチが死んだ」というショッキングな数字がありますが、第一章を読むと、それが深刻な事態を意味していることが分かります。 ミツバチが死んだ、と言っても「蜂蜜別に要らないし」というなんともお粗末な認識だったのですが、小学校の理科で習ったように、それだけではないのです。植物の受粉にはミツバチをはじめとした花粉媒介者が大きな役割を果たしていて、3/4の植物がその恩恵を受けているそうです。 養蜂業者というと蜂蜜作っている農家、というイメージですが、アメリカではこの受粉のために農場に蜂を貸し出すレンタルサービスのほうがずっと儲かっているとか。 さて、そんな重要な役割を負っているミツバチが突如としていなくなる蜂群崩壊症候群。本書ではその原因を、科学者、養蜂業者、政府が追っていく様子が描き出されています。携帯の電磁波、ストレス、遺伝子組み換え植物、ダニ、農薬、ウィルス、細菌など、さまざまな候補が検証されていき・・・。下手な推理小説を読むよりよほど面白いです。