2011/8/10 17:00

TRPG同人誌マーケティング(6)おまけ:広告効果

タグ: 同人 ウェブ

コミックマーケット80で出す同人誌『TRPGシナリオ作成の道具箱』を題材にした同人誌マーケティングのお話、その六です。

今回は、今回の広告の結果についてご報告したいと思います。

今回出した広告は2種類、Facebook と AdWords(Google)です。

Facebook広告については、今まで触れませんでした。僕自身、出すのは2回目でよくわかっていない(解説できない)ですし、Facebook 上で活動しているTRPGユーザはまだまだ少ないと見ているからです(TRPGで検索してみるとわかる)。

Facebook広告の特徴は、ユーザの属性によって表示を絞れる点です。Google の AdWords は検索キーワードを見てそれにあった広告を表示しますが、Facebookではユーザのプロフィール(年齢、住んでいる場所、性別、趣味など)によって、広告を表示しています。広告出稿の際に、どんなプロフィールのユーザに広告を出すか、設定します。
広告出稿自体は、Facebookには珍しくそれほど難しくありません。ただ、趣味で絞り込もうと思って趣味の欄に「TRPG」と入力するのですが、一向に受け付けられた様子がありません。バグってるっぽい。やれやれですが、趣味で絞り込むのは諦めます。そうなると、今回のケースではそれ以上絞り込み要素はなさそうです。地域でも、年齢でも、性別でも絞り込む必要は感じないからです。というわけで、日本全国のFacebookユーザにばばーんと広告表示です。

広告を出したのが7/30で、8/7までの1週間ちょっと、広告を出していました。Facebookのレポートによると、この間に3万人弱のユニークユーザが広告を見て、55人が広告をクリックしました。広告費は1700円ほど。このクリック数は、予想を大幅に超えていました。数名がクリックすればいい方、と思っていました。当初コミケ終了までを予定していた広告を8/7で打ち切ったのは、そういうことです。ええ。やばい

あとで述べるAdWordsに比べると圧倒的なクリック数ですが、広告効果は実質的には非常に薄い、その割に金がかかるんじゃないかというのが感想です。なぜなら、広告をクリックした人のうち何割かは広告先のページを見て「いいね」ボタンを押してくれてるのですが、どう見てもTRPGとは縁がなさそう、どころか、日本語が分かっているかどうかすら怪しい人たちが7割以上を占めています。これは実際のビジネスで使う場合も効果測定には気を付けないといけないなと思いました。

そんな微妙なFacebook広告ですが、たくさん「いいね」が集まった結果、Facebook上に作った「TRPGシナリオ作成の道具箱」サポートページに独自URLを設定できるようになりました。作ったFacebookページに25以上の「いいね」が集まると、独自URLを付けれるようになるのです。
というわけで、https://www.facebook.com/trpgtoolbox というURLを設定しました。

次に、GoogleのAdWordsの結果を見てみます。

Google AdWords は、こちらも7/30に出稿し、現在も表示させています。
キーワードは、「TRPG、 同人、同人誌、コミケ、C80、コミケ80、シナリオ、作り方」を組み合わせてだしています。

その結果、今日までに約3000回の表示、14回のクリックがあり、300円ほどの広告費がかかりました。こちらはだいたい想定したとおり。
キーワード的には、「TRPG」が表示/クリック数共に9割ほどを占めます。他は「TRPG コミケ」「TRPG C80」が1〜2クリックあるのみです。
ただ、これらのクリックをした人にはは非常に強い宣伝効果を持っていると予想できます。検索で「TRPG コミケ」と打っているわけですから、まず間違い無く「何かTRPG関係の同人誌はないかな〜」と探していたはずです。後は広告先の僕のコンテンツに魅力があるか、ニーズにマッチしているかという問題です。

さて、今回は趣味の本に対して趣味で広告を出しているので費用対効果など全く考えていませんが、真面目に使おうという場合は必ず考えなければなりません。
例えば、Googleの広告を考えてみましょう。AdWords 広告費に300円ほどかかりましたので、これを上回る売上増がなければなりません。仮に1冊100円の利益があるとすると、AdWordsをクリックしたユーザのうち3人以上が買ってくれれば、おおむね広告を出して効果があったと言えます。どうでしょう、僕の感覚では、14人のうち3人くらいは買ってくれるんじゃないかな、と見ていますが。

一方、Facebook は正直絶望的です。Facebookを見て知ったという人が17人いなければなりません。やはり今回は絞り込み機能がバグってるっぽかったのが痛い。

なお、注意しなければならないのは、Facebook では、広告を見てクリックして終わりではない、という点です。広告先のページを見て「いいね」ボタンを押すと、ボタンを押した人の友だちにも「TRPGシナリオ作成の道具箱」のページが宣伝されることになるのです。ボタンを押した人に100人友だちがいれば、その100人に伝わることになります(本当は、もうちょっと複雑ですが)。これは、うまく回れば恐ろしい宣伝効果を持つことになります。

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