2005/7/21 16:16

姑獲鳥の夏

タグ: 作品

映画『姑獲鳥の夏』を観てきました。ダメでした。

どうも「余裕のなさ」を感じます。あれだけ長く込み入った話を2時間かそこらに圧縮しようとするので当然なのですが,あれこれ詰め込みすぎの感が強い。

ミステリィ,特に京極夏彦の場合,「謎が提示される」→「追っていくと謎がどんどん深まり強固になっていく」→「探偵(京極堂)がさくっと解決」という流れがあるわけですが,映画では「謎が提示される」→「さくっと解決」で,とても重要な「追っていくと謎がどんどん深まり強固になっていく」が端折られている,もしくは十分に描かれていません。
さらに最後の方では「謎が提示される」すらなく,唐突に解答だけが出てきて,小説を読んでないと「え,今の発言は何?」となるところまで(^ ^;

とりあえず小説を読まずに映画だけ観るのはあまりにももったいないのでやめたほうがいいでしょう。
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