2005/10/17 14:43

女教皇ヨハンナ

タグ: 作品 歴史

女教皇ヨハンナ(上)女教皇ヨハンナ(下)

9世紀を舞台に男装の女教皇ヨハンナの一生を描いた小説。1/4 くらいを読んだところでまだ先の展開は分かりませんが,今のところめっぽう面白い。どうも最近,小説を途中まで読んでやめてしまうことが多いので上しか買っていないのですが,すぐ下巻を買いに走ることになりそうです。

主人公のヨハンナも魅力的(萌え萌え美少女ではありませんが)ですが,それ以上に社会を描く描写に惹かれます。例えば,この頃サン=ドニの定期市が何十年か開かれない時期があったのですが,歴史書ではおそらく「○○○年,×年ぶりにサン=ドニの定期市が開かれ,商業活動の活発化の兆しが云々」のように書かれるだけですが,本書では
「サンドニで定期市が開かれる --- その知らせに誰もが耳を疑った。(中略)もっとも,年寄りの中には粉屋のブルヒャルトのように,年に二,三回,王国内で定期市が開かれていた時代を覚えている者もいる」
のようになります。そう,それは当時を生きる人にとっては大ニュースで,疑いつつも期待に胸を膨らませるような知らせだったのです。
つい読み流してしまいそうな出来事から,見事に社会を再現してくれていると言えます。

続きを読むのが楽しみですが,もったいなくてゆっくり読みたい気も。
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