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リニューアル
- ウェブ kilica 2017/9/30
本サイトをリニューアルしました。このブログも久々。リニューアルは、年初から「今年こそやろう」と計画していてようやく実施。タイムスタンプを見ると、前のテーマを作ったのが9年前でした……
といっても、テーマとトップページのガイドだけです。新テーマは、Editorial というHTMLテンプレートから作りました。アイコン選んだりあれやこれやいじっていると、一日過ぎてしまいます。やり始めるまでが億劫ですが、始めると楽しい。そうして時間を喰うのがわかっているので余計手を出しづらいんですが。
ついでに、壊れた Atom を入れ直したり、 Brackets をちょっと使ってみたり。Brackets は使ったことがなかったのですが、改行に伴うインデントがなんか変。設定があるのかな。まあ Atom でいいや、というか PhpStorm でいいや。
ところでリニューアルしたのはサイトだけでなく、使っていた iMac '27 が先週壊れた(頻繁にフリーズする)ため、新たに iMac 27' を買い直して色々リニューアルしていました。
まず iMac 27'、Retina 5K になって異常に画面、特に文字がきれいです。もとの iMac 27' もきれいだと思っていたのですが、一線を画します。紙のような滑らかさ。MacBookAir を見るのが辛いです……。
速度的には、それほど重い処理には使わないのでそれほど変わりません(Virtual Machine を起動すると違いを感じるかも)。メモリは 16GB->24GBに増え、GPU, CPUも前のよりずっとアップグレードしていますが、体感的にはそこまで差はありません。近年のハードウェアでいちばん劇的に変わるのは、SSDかHDDか、という点だとおもいます。ここだけはケチっては駄目だと思います。旧 Mac から新 Mac への移行は、OS に付いている移行ツールを使って難なく終わりました。ファイルサイズと数が多いので時間はかかりますが、待ってるだけでデータ、アプリケーションなど一通り移行してくれて楽ちん。なるほど、これは買い替えを躊躇しなくなるな、と思いました。
そのあと、使っていないアプリを整理して、いくつか新しいアプリを探してみました。「Mac アプリ」などのキーワードでここ1年に絞ってググったり、Qiita で検索すると皆さんの「これだけは入れとけ」みたいなお薦めが色々出てきます。新たに入れてみたのは、
- ForkLift(FTP/SFTP/ファイラ)
- Cheatsheet(ショートカットを表示)
- Local(ローカル開発環境。MAMP、XAMPPみたいなの)
あたりだったかな。あと Alfred3 の設定を見直したり。
また、これまでメインの位置に座っていた Mac mini をサブに回して iMac をメインの位置に据えました。それに伴い、Realforce を iMac に繋ぎ、Mac mini は Apple のワイアレスキーボードに。開発だと Mac mini でデュアルディスプレイが良いのですが、InDesign や Illustrator などだと大きい一枚の画面のほうがやりやすいように思います。
それにしても今年は買い替えが多い。今回の iMac の他、落として割った iPad, 容量が足らなくなった iPad mini, 15年使い続けてついに壊れたカーナビと、色々出費がかさみます。
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夏コミ(C92)参加情報
- TRPG kilica 2017/8/5
- いつも通り、この夏コミもサークル参加いたします。
1日目(8/11) 東地区 ム-28a「氷川TRPG研究室」
新刊は、次の2冊です。
『TRPGシナリオ作成大全 Vol. 8』1,000円
今回はシナリオ作成入門をテーマにしています。
シナリオの作り方の概説から、導入をスムースに進めるための原則の解説、謎と情報収集の作り方、たるんだシナリオを引き締めるための方法など、たいへん実践的な内容となっています。
内容については、Twitter のモーメントも御覧ください。『TRPG同人シナリオカタログ2017夏』
同人シナリオの情報を集めたカタログです。タイトル、概要、価格などの他、見どころ、プレイの難易度など、自分の志向にあったシナリオを探すのに便利な一冊です。
BOOTH にてPDF版を購入できます。
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"Closed Rooms" クトゥルフ神話TRPGアイディアノート
- TRPG kilica 2017/3/12
ハカセさんの力作。ハカセさんは『TRPGシナリオ作成大全 Vol.6』にも「技能で繋げる5ステップシナリオ作成法」という記事を投稿いただき、読者の方からも分かりやすいという評判を得ています。
特にすばらッと感じたのは、技能の種類によってシナリオを作成する早瀬様の方法ですな。この方法だと探索者毎に見せ場を作り、各々の活躍の機会を簡単に作ることができる…!あと、探索者の耐久力&SAN値をリソース扱いにして、重要な情報へアクセスするためのコストとして見る視点は目から鱗でした
— 夢人 (@negi_ten_tarou) 2016年1月5日TRPGシナリオ作成大全6、今更ながらざっと流し読み。なるほど…自分にもシナリオが作れそうという気になってくる…特に『技能で繋げる5ステップシナリオ作成法』っていう記事はかなり参考になった。
— orepon@クトゥルフ垢 (@hikari_cmythos) 2016年1月22日本書 "Closed Rooms" はハカセさんの単著で、クトゥルフ神話TRPGのシナリオを作るためのパーツ集(その数36!)と、それを使ったシナリオ6本、同じくそれを使ったランダムシナリオ作成まで付いています。120ページ 1,500円、BOOTH から PDF 形式で購入可能です。
まだパーツの一つ一つについて読み込んだわけではありませんが、よくこれだけ飽きずに作り込んだなと感嘆してしまうほどパーツ一つ一つの質が高く、シナリオ作成の初心者からベテランまで幅広く使える内容になっていると思います。
シナリオ作成の初心者にとっては、特に本書は助けになると思います。本書に用意されているパーツを選ぶだけで、シナリオの体をなしてしまうからです。拙著『TRPGシナリオ作成の道具箱』と同様のスタンスだと思います。さらに、本書では用意されているパーツを使って作ったサンプルシナリオが6本もついているため、「パーツを組み合わせる」ところから「シナリオに仕立て上げる」ところへのギャップもある程度埋めることができるでしょう。ちなみにこのシナリオも、単体で発表してもおかしくないくらいのしっかりしたものです。
ベテランにとっては、まず第一にはシナリオ作成作業の手間を省くツールとして大いに利用できます。「中盤作るのだるいな―」ってときに、本書のパーツを拾ってきて肉付けすればシナリオになります。便利ですね。また、各パーツはしっかりと作り込まれており、読めば「ああ、このパーツ、こういった使い方もあったか」と新しい側面や使い方に気づくことも多いのではないかと思います。
PDF 1,500円というのは、同人誌の相場から行くとやや高めと感じるかもしれませんが、本書の質と量を考えれば安いと言ってもいいくらいかもしれません。
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第1回(?)同人TRPGミーティング
- TRPG kilica 2017/2/12
2/11(土)武蔵浦和で開催された同人TRPGデザイナーミーティング に参加してきました。
あちこちで雪が降っていてたどり着けるか不安でしたが、なんとか新幹線も30分遅れで出発したので、ぎりぎりですが会場入り。
各6人のテーブル6卓があり、空いているところに適当に座ったのですが Aniki さんがいらっしゃってちょっと安心。あと、『精霊戦記』を作る時にレイアウトなどを参考にした『カルカミ』の潮屋さんもお隣でした。聞いたら、印刷関係のお仕事だそうでやはりプロの仕業でした。残り3名は現在制作中の若手、いかひこさん、だめこさん、じぃくさんでした。
その他のテーブルでは、スカイノーツ、大石油王、ガラコなど、錚々たるシステム制作者の皆さんが参加されていました。そしてみんな若い(笑)。
人見知りなので知らない人たちの中に入りづらいのですが、幸い『TRPGシナリオ作成大全』の知名度のお陰で「ああ、あの」と分かってくれて助かりました ^ ^
それぞれテーブルごとに(1)良いルール(ブック)とは? (2)ランダマイザ、ルールはどこから作る? (3)システムのステートチャート作成 の3つのテーマについて話し合ってました。
(1)は、立ち止まって手に取ってもらうには表紙は大事だよね、とか
(2)は、入手性の問題で2d6を使う人が多い。それから、世界観から作ってる、という方がわりといました。『精霊戦記』は完全にシステムから作っていて、世界観は取ってつけたようなものになってしまっているのでどうにかしたいところです。システムも、ベースはサイコロフィクションにしていて、サイコロフィクションを知っている方であれば判定のルールを覚えなくて良い、ということで採用しました。判定体系自体には独自性はないので交換可能です。
(3)は、同人TRPGを売る時に、買う方がぱっと見で判断できるような評価項目を考えてみよう、という試み。僕なら、
- 世界観(ほのぼの/ハード)
- システム(単純/複雑)
- 方向性(ストーリィ/ゲーム性)
- キャラクタ(日常/ヒロイック)
ですが、どうでしょうか。
その他、皆さんの頒布部数とか、いろいろ裏話も伺ってきました。また今年後半にも開かれそうなので、都合がついたら参加したいですね。
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2017年展望
- 一般 kilica 2017/1/2
全体的には、大きな変化はない予定。やりたいことをじわじわ進めていけたらと思います。一人でやっていることが多いので、協力いただける方を増やしていけたらなあと思っています。
同人誌
- TRPGシナリオ作成大全 Vol.8を発行したいと思います。シナリオ作成入門特集を予定していますが、そのためには実際の初心者の協力が必要なのではないかと考えています。「協力してもいいよ」という方がいらっしゃいましたらお気軽にご連絡(@kilica)ください。既刊・新刊の謹呈や打ち上げへのご招待などさせていただきます。
- 『精霊戦記』のサプリメントか改版を出したいと思います。
- 『精霊戦記』のゲームマスター向けコンテンツをばんばん拡充していきたいと思います。
- 『精霊戦記』開発/改良に協力してくれる方を絶賛募集中。一緒に作り上げていきませんか?
- 宣伝媒体として動画を取り入れていけたらなー
- そろそろ電子版も検討が必要か。
TRPG
海外赴任していたメンバが帰ってきたので今年はもう少し遊べるのではないか。
開発
- ホームページをリニューアル予定。
- 新しいウェブサービスを作ってみたい。いま話題のキュレーションサービス(笑)
自転車
これまで通り、主に通勤、時々遠出・レースで使う予定。
- せっかく買ったローラー台を活用していきたいです。
- ローラー台用にホイールとタイヤを買ってみるか。
- 都合が付けばしまなみ海道へ。
買い物
特に予定は無し。
- ノートパソコンで Air の代わりになる良いのがでたら購入。
- iPad mini Pro がでたら購入。
旅行
未定。ハワイ、台湾、四国、東北、京都あたりが候補。
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2016年を振り返る
- 一般 kilica 2017/1/2
同人誌
- 『TRPGシナリオ作成大全 Vol.7』をC90(2016夏コミ)で発行しました。
- オリジナルTRPG『精霊戦記』をC91(2016冬コミ)で発行しました。
- クラウドゲートでイラスト募集。良いイラストをたくさん描いていただきました。
- InDesign の一部自動化に挑戦。Pandoc を使った markdown -> icml 変換と、InDesign のスクリプトを使った自動組版に取り組みました。
TRPG
いつも遊んでいる仲間が私事で忙しいため、低調でした。代わりにボードゲームを遊んでいました。
- 世界の七不思議
- 街コロ
- アグリコラ
- ドミニオン
- ロボラリー
- 二つの街の物語
- 精霊戦記(開発)
自転車
天候不順・出張が多く、通勤ではあまり乗れず。
- 知多半島グルメサイクリング(4月:90km)
- 第12回 Tour de 新城(7月)
- スズカエンデューロ(秋:11月)
- シマノ鈴鹿に出走(8月)。
- 鈴鹿ツインサーキット ママチャリレースで優勝(12月)。
- 浜名湖一周(ショートコース:11月 50km+40km)
- 香嵐渓サイクリング(11月 70km)
旅行
- シンガポール旅行(GW)
- 明治村(9月)
- 浜名湖旅行(11月)
買い物
- シャワートイレ(古いのが壊れたので)
- ガスコンロ(古いのが壊れたので)
- オーブンレンジ(ガスコンロを替えてスペースができたので)
- ソファ
- GT-Roller FLEX3 自転車のローラー台。ちっとも乗れなかったので買ったけど、そのあと乗れるようになってまだあまり使っていない。
- Panaracer フロアポンプ BFP-02AGEZ-S:自転車用の空気入れ。超使いやすい。お薦め
- スニーカー:前のと同じ、ASICS
- リュックサック:Incase。ペットボトルを入れるところがない以外は良い。
- マウス:前のが壊れたので。まあまあ
- デジカメ DSC-WX220:SONY。軽量薄型・性能のバランスが良い。
- ライトダウンジャケット(前のがいい加減傷んだので)
- 真空マグカップ 家にあった適当なタンブラを使ってみたけど、珈琲の匂いが全然香ってこなくて購入。
- ヘッドホン AUSDOM
その他
- 確定申告
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コミックマーケット91(その他)
- 一般 kilica 2017/1/1
この冬もコミックマーケットに参加してきました。
今年は3日とも暖かく、特に3日目は風も殆どなかったので楽でした。
今回は、主にサークルチェックを Circle Map という iPad アプリを使ってやりました。今のところ、iPad 専用のようです。これが、超優れもののアプリで、今まで欲しかった機能が全て網羅されていました。つまり、
- 全サークル情報を簡単に取り込めてネット接続無しで見れる(要 circle.ms 有料会員)
- PCでやっていたサークルチェックを簡単にインポート/エクスポートできる
- チェックしたサークルの情報をマップ上で簡単に見れて、余白などに自由に配置できる
- マップを紙に印刷できる(.png 出力)
です。宿泊
今まで使っていたホテルが潰れてしまい、今回、 弓路さんに教えていただいた大井町の新しいホテルを使ってみました。これが、超便利。というか、気づいていなかったけど今までの泊まり先は実は不便だったというのに気づきました。ホテルの建物の中にコンビニはもちろん、ドラッグストア、カフェ、レストラン街、100円ショップと一通りのものが揃っており、スーパー銭湯まであります。駅も隣だし、値段も安めのビジネスホテルといったところです。強いて言えばベッドがあまり大きくなくいまいち。
スーパー銭湯も、宿泊者は400円で利用できるので大変いいのですが、人気すぎて激混み。コインロッカーが全部埋まるくらいの混雑ぶりです。なのであまり当てにはできなさそうです。
朝食は1000円のビュッフェがあり、3日目の朝に利用してみましたが、まあ悪くないかな、という所。野菜がしっかり食べられるのとカレーが具たくさんで美味しいのは良かったです。一方、メインとなるおかずがソーセージと魚くらいしか無いのはちょっとさみしい。でもまあ朝食なのでそれでもいいかも。
買った本の感想
Twitter の Moment を御覧ください。概ね買いたいと思った本は買えたような気がします。買い過ぎなくらい。
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コミックマーケット91(サークル参加)
- TRPG kilica 2017/1/1
コミックマーケット91にサークル「氷川TRPG研究室」で参加してきました。
今回は新刊がオリジナルTRPG『精霊戦記』で、いつもの『TRPGシナリオ作成大全』は既刊のみでした。
『精霊戦記』は5年くらい前から作りたいなあと思っていたのですが、本格的に着手したのは1年ほど前だったかな。『大全』シリーズの方で手一杯だったので、なかなか出せませんでした。情報を集めてからPCの能力を決める精霊召喚のシステム(作戦級TRPGと呼称)、シナリオをトランプのサブセットで表すシナリオデッキなど、新しい試みを幾つかしています。徐々に育てていけたらなあと思います。よろしくお願いします。
前回、前々回と申し込みを忘れてた駐車場も今回は申込みをして使うことができました。やはり搬入が楽。搬出のときも、クロネコヤマトのあまりの行列(たぶん1時間くらい)に途中で諦めて段ボール箱を持ち帰ることができたのも車あってのことでした。
頒布実績
- TRPGシナリオ作成大全1 *30
- TRPGシナリオ作成大全2 *32
- TRPGシナリオ作成大全3 *17
- TRPGシナリオ作成大全4 *16
- TRPGシナリオ作成大全5 *6
- TRPGシナリオ作成大全6 *55
- TRPGシナリオ作成大全7 *20
- TRPGシナリオ作成の道具箱 *25
- ダンジョンシナリオ作成講座 *25
- 精霊戦記 *70くらい
でした。既刊もまあよく売れたと思うのですが、徐々にですが少なくなってきてはいます。まあそもそも4年も前に発行したのが30冊も売れるのがびっくりです。
感想
- Vol.6(クトゥルフ特集)と Vol.2(入門向け)がよく売れる、特にセットで売れる。クトゥルフを中心に新規参入者が結構いると考えられる。
- 『ダンジョン』と『道具箱』も安いからかよく売れる。『道具箱』は初心者向け、とは言い難いのですが、意外とよく売れます。
- 全部セット(8−10冊)で買っていく人も数名いる。凄い重そうで申し訳ない。
- 3, 4, 7 はあまり売れない。ウリ文句も難しい。
- 『精霊戦記』はまあ健闘。予想のど真ん中くらい。
- もう並べるスペースが限界。次回は「既刊コーナー」を作ったり「ぱかっとラック」を使うなどして、かつ既刊の持ち込み数を半分くらいに減らす必要ありかな。特に今回がそうだったんだけど、新刊が目立たない。
事前宣伝
新刊の宣伝は Twitter と「どどんとふ公式サーバ」のバナー広告(当サークルはどどんとふ公式サーバ様のスポンサーとして支援させていただいています)を使って行いましたが、Twitter ではリツイートなどがあまり伸びなくて手応えがない感じでした。まあフォロワー数はさほど多くないので仕方ないかな、と。もうちょっと交友関係を増やすべきですね。
売り子
最近ずっとお願いしているたいたい竹流さん(@torgtaitai)にお願いしました。皆様御存知、どどんとふの開発者、超有名人です。差し入れも、竹流さん(かその奥様)宛のものが多かった(笑)。軽妙なトークで次々と売ってくれますし、海外旅行で鍛えているので英語対応も可能。もう一人は昔から仲良くしていただいているトラトラさんという鉄壁の布陣です。当サークルのタペストリも描いていただきました。
打ち上げ
丸の内の La Boucherie et Vans というお店で売り子さん及びよくご一緒するサークルの皆様と盛り上がりました。肉、うまし。
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InDesign で自動組版スクリプト
- TRPG kilica 2016/12/4
以前(結構前)、Pandoc を使った Markdown を InDesign に変換して使う方法をご紹介しました。この方法で、エディタ(ぼくの場合は atom)を使って markdown で記述して InDesign に取り込んで表示を確認、というのを繰り返してTRPGのルールブック『精霊戦記』を開発してきました。
しかし、この方法では対応しきれない箇所が出てきました。それは、呪文のように同じようなフォーマットが繰り返し出てくるタイプのレイアウトです。markdown の表現は限られていますので、ちょっと凝ったレイアウトだと対応できません。
こんなの。
で、どうすればいいかなーといろいろ調べた所、結局、JavaScript で自動化するのが一番良さそう、という結論になりました。参考にしたのは、次の二つのサイト。
大きな方針としては以下のとおりです。
- InDesign にテキストフレームを配置し、流し込むデータのID(任意)を書いておく
- InDesign の「スクリプト」機能で、JavaScript(.jsx)を記述
- データを JSON で記述
- .jsx ファイルをパネルからダブルクリックで実行して、テキストフレームのIDとJSONの中身を置換
InDesign にテキストフレームを配置し、流し込むデータのIDを書いておく
あまりスマートではない気がしますが(笑)、流し込む先のフレームを以下のように用意しておきます。
「Pow_Sylph_t_4」とかいう文字列が ID で、テキストフレームに直書きしています。これは後述の JSON ファイルのデータ構造に対応しています。僕が勝手につけていますが、意味合いとしてはPow(Power/呪文)、Sylph(風の精霊シルフの)、t(呪文名)、4(リストの中の5番目の呪文。0から数える決まりなので、「0」が1番目、「4」が5番目になります)です。
InDesign の「スクリプト」機能で、JavaScript を記述
InDesign で JavaScript をどこに書くかは、さきほどご紹介したサイトを御覧ください。
スクリプトはこちらをご覧ください。
Javascript for To InDesign Text Frame from JSON
データを JSON で記述
JSON ファイルも、単なるテキストファイルですので、エディタ(Atom など)で書いてやればOKです。JSONファイルの置き場所は先程の jsx スクリプトの
の行で指定した場所、ファイル名にします(お使いの環境に合わせて適当に書き換えてください。書き方は、やはり先程のサイトを参考に)。filepath = "/Users/kilica/6-1-Powers.json"; { "Sylph" : [ { "l" : "L", "t" : "稲妻", "r" : "遠隔(10エリア内)", "d" : "瞬間", "a" : "3本 / 6本 / 9本", "c" : "@効果 : 1d6 + 【2】 (雷のダメージ)\n稲妻を放ち対象に電撃のダメージを与えます。稲妻は、異なる対象に向けることも、同じ対象に向けることもできます。", "act" : "2", }, { "l" : "1", "t" : "風の守り", "r" : "使役者", "d" : "2時間", "a" : "使役者", "c" : "@効果 : 10\n使役者を取り巻く風により、飛び道具から身を護ります。遠隔攻撃に対する装甲10を持ちます。\n同時に、ガスや煙、霧、虫を吹き飛ばすことができます。", "act" : "2", } ] }
これだけを用意し、InDesign のスクリプトパネルから作った .jsx ファイルを呼び出すと、JSON ファイルに記述した内容が InDesign のテキストフレームのIDと置換されていきます。
JSON とスクリプトは、テキストフレームの構造に合わせて書き換える必要があります。作っていてちょっと引っかかったのは、
- ページに配置したテキストフレームは通常、app.activeDocument.pages の textFrames プロパティにセットされているが、テキストフレームをグループ化すると、groups プロパティの中の textFrames プロパティに移動する。
- 同じく、テキストフレームの中にテキストフレームを配置すると、textFrames プロパティの中の textFrames プロパティに移動する。
- IDがオーバーセットテキストで隠れてしまうと、隠れた部分の値が取得できずにスクリプトが動作しない
でした。
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コミックマーケット90
- TRPG kilica 2016/8/15
コミックマーケット90も出展してきました。新刊は『TRPGシナリオ作成大全7』。その他、既刊をひと通り持って行きました。
ところが今回は、大きな試練が。前日の夕方、見慣れぬ電話番号から電話がかかってきて、客先だったらやだなーどうしようかなーと思いつつもとってみると、売り子をお願いしていたたいたい竹流さんから。竹流さんは確かフランスを始めとしたヨーロッパ旅行に行っていてその日、日本に帰って来る予定のはず。普通はTwitterで連絡が来るので、微妙に嫌な予感がしたのですが、大雨で飛行機が欠航になって明日、サークル参加に間に合いそうにない、という連絡でした orz
しかもまずいことに、竹流さんがチケット2枚を持っていて、もう一人の売り子さんにそのチケットが渡ってないヽ(=´▽`=)ノ
ということで、最悪、一人で売り子しなければなりません。処理能力的にも体力的にも難易度高すぎます。とりあえず、もう一人の売り子さんとなんとか連絡をとって、当日朝、一般入場の列に並んでいただくことに。申し訳ない……。あとはちょっとでも体力をつけるため、21時頃には就寝。
翌朝は、サークル開場してまもなくの7時過ぎには会場入りして設営を開始。いつもは8時頃からなんですが、設営はチケットを持っている僕一人なので時間がありません。がらんとした会場でしたが、今回隣になった神谷涼先生はすでに来ていて設営を始めていました。そう、もう片方の隣はなめくじたべぞうさんで、両方共オリジナルシステムで場違い感があるのですが、多分サークルカットに「オリジナルシステム出るかも」って書いたのが評価されてしまったんではないかと。
幸いにして設営も時間内に終わり、10:00を迎えることが出来ました。さらに並んでくれていた売り子さんも開場後15分程度で駆けつけてくれて買い物にまで行けました。正直、今回は買い物は完全に諦めていましたのでこれは嬉しかった。
ご覧のとおり机の上は完全に埋まっていて、次回からは机の上に載せるのを一部諦める必要があるでしょう。
さて肝心の売れ行きですが、新刊はごく平均的に140冊程度でした。160冊持ち込んだので、ほぼ読み通り。
既刊は、全部で200冊ほど。3, 4巻が少々余りました。
傾向としては、入門向けのを求めてくる方が多く、よく捌けました(2巻と『ダンジョンシナリオ作成講座』)。
3, 4巻は少々売れ行きが悪い。個人的には4巻は一番面白いと思うのですが、テーマを設定していないため売りづらいんですよね(あとマニアックだし)。9冊もあるとどれを買うべきか聞かれる方が多いのですが、売り文句を付けづらい巻はなかなか売れません。ただ、14時頃から売れ行きがちょっと良くなってきて、これはおそらく、14時を過ぎた頃には売り切れの巻がいくつか出てきたので相対的に目につきやすくなったからかな、と思います。
5巻は、もともと売れないだろうと思って5冊しか持って行かなかった(笑)のですが、意外と売れて一番最初になくなりました。まあ9冊全巻購入という想定外の強者が数名いたのも原因ですが。もう少し持っていけばよかったのですが、これ、他の巻の2.5倍くらいの厚さがあるので、非常にかさばるんですよね ^ ^;;
6巻はまあコンスタントに売れました。クトゥルフやはり強い。
15:30頃に撤収の準備をはじめたところで、じゃじゃーん、ついにたいたい竹流さんが登場! 羽田から直行で駆けつけてくれて、片付けを手伝ってくれました。
撤収して、18:30から、品川駅のメキシコ料理店エル・カリエンテで打ち上げ。今回は、執筆者の一人、はるをさん一派が5名で参加してくれたため、全部で12名の非常に賑やかな打ち上げになりました。メキシコ料理専門店は初めてだったのですが、美味しい上に安い。全員分払おうかなーと思っていたのですが、はるをさんのところのゲスト4名が自分の分は自分で払うと強硬に主張したため、出していただきました。ありがとうございます。その分は、どどんとふ公式サーバあたりへの寄付をさせていただこうかと思います m(__)m
さて、次号『TRPGシナリオ作成大全8』ですが、今回サークル参加してみて強く感じたのが、新しい人が増えている、ということでしたので、再度、入門向けをテーマにしてみようかと考えています。その他、「こんなテーマが良いんじゃないか」というのがありましたら、ご連絡ください ^ ^
あと、「9 」以降になるかとは思いますが、「地図」「キャンペーン」をテーマにした巻も出したいなと考えていますので、ぜひご寄稿ご検討くださいませ m(__)m
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中世の城に関する資料
- TRPG kilica 2016/6/5
ただいま夏コミ新刊『TRPGシナリオ作成大全 Vol.7』向けの記事「拠点防衛型シナリオ」を書いているのですが、その資料としてこれまでに買いだめた城(特に攻城戦)に関する本を読んでいます。そのご紹介。
中世ヨーロッパの城塞
一冊選ぶとするとこれでしょうか。
ヨーロッパ古城物語
これも有名なシリーズですね。
歴史的古城を読み解く
あまり知られていない本だと思いますが、特に城のパーツ(門・塔・跳ね橋・胸壁etc.)について知りたい場合は必携。イラストも多く、分かりやすい。
「知」のビジュアル百科 古城事典
写真・図版がふんだんに使われていて見ているだけで楽しいです。
城
ご存じ Truth in Fantasy シリーズ。色々な時代、地域の城が紹介されています。
多くの城について、平面図と外観のイラストが一緒についていて、平面図を見ただけでは想像できない僕には便利。
insiders/ビジュアル博物館 騎士とお城
これは持ってません。存在自体知らなかったけど、面白そうなので買ってみようかと思ってます。
図説中世ヨーロッパ武器・防具・戦術百科
戦闘技術の歴史 2 中世編
中世ヨーロッパの城の生活
どちらかと言うと城での生活に重点が置かれています(それはそれで非常に面白い)。
中世への旅 騎士と城
ヨーロッパものしり紀行 《城と中世都市》編
入門書ですが意外と良いです。
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『オリヴァー・ストーンが語るもう一つのアメリカ史』
- 一般 kilica 2016/3/6
第2次世界大戦辺りからのアメリカ合衆国の紛争への関わりと大統領の決断を批判的に書いたものです。文庫本、400ページくらいのが3冊もありますが、面白いので集中して読めます。
アメリカ合衆国というと、民主主義、自由主義の擁護者という顔と、横暴な帝国としての顔の2つがありフィクションではしばしば後者として描かれたりするんですが、本書ではそうしたフィクション作品で描かれる悪の帝国像も可愛く見えるくらい、諸悪の根源として描かれ、その行動が逐一にあげられています。
キューバを始めとした中南米、ベトナム、イラン、イラク、ソ連などなど、枚挙に暇がありません。フィクションでそうした国家を書きたいという方には非常に参考になるでしょう。ただそのまま写すと読者からは、重大な事案に対してこんなに安直でずさんな決定をするなんて現実味に欠ける、というツッコミを受けるかもしれません。
敵を(勝手に)設定して叩く、というのがアメリカ合衆国の基本的な行動原理なんだな、というのが読後の感想です。
もう一つの感想は、よく戦後、核兵器を使わずに済んだな、と思いました。核兵器使用の決定権が結構下の方まで降りていて、あいつらぶっ潰すのにじゃんじゃん使え、みたいな恐ろしい状況にあったようです。中南米でも、ベトナムでも、朝鮮でも、絶えず核兵器仕様のオプションは検討されていたと本書では書かれています。
そしてもっと言えば、……よく核戦争で世界が滅ぼなかったな、と思います。
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精霊戦記みに
- TRPG kilica 2016/3/6
A4 1ページで記述されたTRPGシステムが「1ページTRPG」と呼ばれて流行っているので、『精霊戦記みに』というのを作ってみました。
いま作っている『精霊戦記』の簡易版という位置づけですが、みにの方がいろいろ出来がいいかも (^ ^;;。
トランプ1セットとサイコロ1つで遊ぶことができ、シナリオ準備もマスターも不要で手軽に遊ぶことができます。
システムの概要
『精霊戦記みに』では、シナリオは、ランダムに取り出した13枚のトランプの山札(シナリオデッキ)で表されます。
セッションは、まず情報収集から始めます。1日調査を行うと、PCはシナリオデッキからランダムに4枚のカードをめくってみることができます。このカードが、これから向かう遺跡に関する情報になります。スートは敵の種類(地水火風の属性)を、数字が敵の強さ(A、絵札、その他)を表します。
PCは好きな日数、情報収集を行うことができますが、日が経過するごとに手に入る報酬(精霊石)は1ずつ減っていきます。
情報収集を終えたら、PCは地水火風4種の精霊を召喚します。パワー3点分を召喚できるので、情報収集の結果を考えながらパワーを割り振ります。火の精霊に3点割り振っても、地水火の精霊に1点ずつ割り振っても構いません。
地水火風には相性があり、火は地に強く、地は風に強く、風は水に強く、水は火に強い属性です。例えば、情報収集で敵に【地】の属性が多ければ、【火】の精霊を多めに召喚して連れて行くと良いでしょう。
どの精霊にパワーを割り振るかを決めるこの過程が、いわゆるキャラクタ作成に当たります。
召喚が終わったら、いよいよ遺跡に挑みます。 遺跡では、遭遇3回をこなすと精霊石が手にはいります。 遭遇では、シナリオデッキからカードを4枚程度取り出して敵とします。
という感じのシステムです(ダウンロードサイト)。 ぜひ遊んでみてください ^ ^
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冬コミ 購入物
- TRPG kilica 2016/1/10
冬コミで買ってきたほんの一部です。
FT書房『盗賊剣士』
雰囲気、イラスト、そしてタイトルと、ファイティングファンタジーシリーズを彷彿とさせます。街中のポイントを自由に回って情報収集を行えるなど工夫がなされてます。
怪作戦『愛知妖怪画談 第四巻 八面鬼・長田蟹』
京極夏彦とか好きな人ならとても気にいると思います。
Circle's Square『処女作、集めました』
26サークルに取材して、初めて作った同人誌と数年後の最新作を比較した同人誌。それに比べて、なんというか、我がサークルは代り映えしない。
この本自体、とても美しくデザインされています。
『神話空想#1』
「充実した神話づくりライフのための総合マガジン」フリーランスの錬金術士の方だそうです。
遠すぎる未来団『RPG大暗黒の神話』
いわゆるTRPGの「冬の時代」について検証した本だけど、自分の印象を述べるだけに終わらずきちんと検証を試みている所が素晴らしく、ちょっと読むつもりでめくったのに一気に読み終えてしまいました
ギルマンハウス『図説 邪神浮世草子 二』
クトゥルフに登場する怪物たちを、江戸時代の妖怪絵みたいに描いたフルカラーの楽しい本です。
side role『ダディーズ&ドーターズ 7』
かつてTRPGを遊んでいた連中も家庭を持ち落ち着いた、と思いきやその娘達が中学でTRPGを遊ぶように……というTRPG漫画。ようやくセッションに突入しました。面白い。
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同人誌の宣伝方法について思いつくままに
- TRPG kilica 2016/1/10
同人ゲーム宣伝で売上を増やす方法検討と試してダメだった事 - 相殺する幸福と不
幸の末路宣伝って難しい。個人的には苦手です。それっぽいことを試みたことはあるし、それなりに上手く言った気もしますが、例えばこのサークルさんの宣伝活動をやってみろ、と言われても成功する自信が全くありません。自分のサークルでも、もう一回やってみろと言われても難しい気がします。
ソーシャルメディアを介して爆発的な宣伝効果が生じることもありますが、ふつうはそれを期待できないので、地道にコツコツと宣伝を積み上げていくことになります。
主要ターゲットを定める
ターゲットを定めるのは、マーケティングの基本ではないでしょうか。ターゲットによって、どんな宣伝方法、表現が効果的かというのは変わってくるものです。宣伝方法や表現に迷った時、ターゲットが定まっていないと行き当たりばったりの選択をすることになり、仮説を立てて改善していくことが難しくなります。
じゃあどうやってターゲットを測るかですが、すでに作品を出している方であれば、どういう人が買ってくれたか(そしてどこが好評だったか)を調べ、それを足がかりにするのが一番簡単でしょう(といってもそれも簡単ではない)。できれば、感想を書いてくれている方を探して勇気を出してコンタクトをとりましょう。
聞くべきポイントは、どこでこの作品を知ったのか、そして(他のサークルの作品ではなく)なぜ自分の作品を買おうと思ったのか、という点です。
首尾よくどこが好評だったかをつかめたら、それを宣伝文句・表現に取り入れます。
どんな人が買ってくれたかがつかめたら、同じような人に売れる可能性は(他に比べれば)高いです。そういった人が、どこで、どうやって情報を集めているかを想定しながら、宣伝場所や表現方法を考えます。
ちなみに、買ってくれた人にヒアリングしたりTwitterを分析してみても、一発で「ここでこういう宣伝すればいいんだ」と正解にたどり着くことはないと思います。仮説を立ててやってみて結果を見て、の繰り返しになるでしょう。
ジャンルの情報発信者を利用する
ある程度の規模のジャンルであれば、だいたいそのジャンル全体にアンテナを伸ばして情報を集め、大きな声で発信している人がいるものです。そういう人にコンタクトして、自分の作品を売り込んだり送ったりして評価してもらいます。評価されなかった場合はダメなのは宣伝方法ではなくて作品自体がアレだったと思って作品を磨く方に注力します。
TRPG関係で言えば、ぼくもたぐっちゃんさんやRoCさんに大変助けられています。ありがとうございます。
ライバルを分析する
上手くやっているライバルがどんな宣伝をしているのか、自分の所との違いは何なのかを比べてみます。ライバルと目していても交流のあるサークルさんであれば直接聞いてみても良いと思います。べらべらと自慢話を喋ってくれるかもしれません。
ちなみに比較するポイントは、
- ホームページ・ブログ
- ソーシャルメディア(Twitter, Facebook, LINE, mixi, 掲示板 etc.)
- リアルな付き合い
- サークルカット
- 設営方法、表紙、POP、ポスター
- 接客・手にとってくれた人への説明内容
などです。これも仮説/検証が必要になるでしょう。
セールスポイントを適切に表現する
ラノベゲーとか、たくさんのサークルがひしめいているジャンルでは差別化が大変そうですね。TRPGだと、リプレイもそうなんじゃないでしょうか。
差別化というと、作品にユニークで新規なことを求められていて自分の作品にはそこまでの新しい点はないし、……と思うかもしれませんが、ユニークで新規でなくとも、作品の差別化は謳えます。実用品と違って「一つあればもういらない」というわけではなく、「似たような傾向の作品をもっと読みたい」と思う人がたくさんいるからです。そういう人が知りたいのは「見たこともないような作品かどうか」ではなく、「自分の好きな傾向の作品なのか?」ということです。ですので、一つには自分の作品がどういう作品で、何が売りなのかが伝わる宣伝でなければなりません。
とはいえ、例えばクトゥルフのリプレイが10サークル出ていたら、全部買っていくという人は稀で財布と相談しながらそのうちの数サークルを買うという人が多いでしょう。選ばれる数サークルに残るには、「他のサークルとは違う点」を訴えられなければなりません。ここで全員に買ってもらえるような宣伝文句(「すごい」とか「感動の」といった抽象的な表現)を使うと、全員を逃すことになります。「半分以上の人には見向きもされないけど、数割の人にバッチリ訴えかける」ようなニッチで具体的な表現をさがしましょう。
一つの要素で差別化できなければ、複数の要素を組み合わせてユニークになるようにして差別化しましょう。例えば、クトゥルフで「古代の魔術師が復活して何かを企む話」も、「天才美少女が活躍する話」もたくさんある(?)と思いますが、2つを合わせて「太古の天才魔術師 VS 現代の天才女子高校生 無名祭祀書をめぐる戦い」みたいに組み合わせるとぐっと限られてきます(え?そんなのばっか?)。
作品とは別のところで注目を受ける
冒頭に取り上げたサークルさんは今回、狙ったかどうかは分かりませんがこれを上手くやっているように思います。作品自体の宣伝が難しければ、それ以外のところで注目を集めて、宣伝したい作品に導線を上手くつなげてやります。客寄せパンダ的なコンテンツを作るわけです。
ハウツーものは比較的効果を見込めます。あとは流行りもの(艦これとかラブライブとか?)。
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2016年やりたいことあれこれ
- TRPG kilica 2016/1/3
今年はこんなことをやりたいなーと考えています。
TRPGシナリオ作成大全
引き続き発行していきますが、今年は1冊だけかもしれません。原稿の集まり次第で。
とりあえず次は、自作シナリオの解説を集めてみたいなあと思っています。ここ最近、コミケではシナリオ(集)タイプの同人誌が多く売られています。それもかなり高レベルで、多様なシナリオが見られます。こうしたシナリオには、作成者のシナリオ作成のノウハウ、苦労が詰まっているものです。
1から10まで全部メイキングを書くと相当な分量になってしまうと思いますので、「特にアピールしたいポイント」に絞って書いていただくことになると思います(全部書きたい人は是非お願いしたいですが)。
- 他のシナリオにはなかなか無いこのシナリオの独自のアピールポイント
- プロット・ストーリィ
- 徐々に秘密が明らかになり、終盤に向けての計算された盛り上がり
- PCたちが自然と活躍できるよう設計されたシナリオの隙
- PCたちの行動によって柔軟に展開が変化するシナリオ構造
- 派手でスリリングで綱渡りのような展開に見せかけながら、実は安定して回せるシナリオに仕上がっている
- 魅力的な謎・秘密・入念な調査に基づく背景設定・ギミック
- 雰囲気たっぷりの描写・NPC・セリフ・イラスト
- シナリオの記法・レイアウト
- どのような手順でこのシナリオを作ったか
- 最初のアイディアから大きく変更した点。また何故変更したか
- シナリオ作成時に苦労した点と、それをどのように解決したか
- などなど
ただ実際のシナリオを参照しながらでないと、読者が十分にシナリオを理解・評価できないでしょうから、イベント・ショップ、あるいはウェブサイトなどで入手可能なシナリオに限られます。そこがこの企画の第一の難点ですね(もう一つの難点は、多分皆さん多忙なので書いてくれる人が果たしているかという問題です)。
「書いてもいいかな」という方がいらっしゃいましたら、@kilica までぜひぜひご連絡ください。
あと、Vol.5、Vol.6と特殊なテーマが続きましたので、上記テーマに縛られないシナリオ作成一般の記事も募集します。半々くらいの割合で掲載できるといいかなあと考えています。
オリジナルシステム
召喚をテーマにしたシステムを去年から作成中です。今年こそは出したいし、かろうじてプレイできるくらいまではできているので、多分出せるはず。同人誌にするか、ウェブで公開するかは未定です。両方かな?
今のところ背景設定とイラストは全く無いので、作ってくれる人募集中です。システム部分も、興味ある人がいましたらお気軽にご連絡ください。一緒に作りませう。
ホームページ
デザインなど古くなってきているので、リニューアルしたい。
開発
ここ数年お休みしていたけど、再開予定。
自転車
去年はあまり乗れなかったので、もっと乗るようにしたいですね。新しい自転車も欲しいけど、まあそのうち。
- 他のシナリオにはなかなか無いこのシナリオの独自のアピールポイント
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冬コミ(2015冬 C89)レポート
- TRPG kilica 2016/1/2
C89も参加してきました。今年は暖かく、並んでいても手袋無しで iPad を見ていられるくらい。特にサークル参加した2日目は配置の関係(風が通らない)もあって2枚着ているだけでちょっと暑いくらい。夏だと辛そうですが、冬は楽ですね。
今回はあまり早くから並ぶのはやめて、ホテルで朝食を食べてから会場へ出発。1日目は西側の橋のあたりに並んだので、入場はいつごろになるかなあと思っていたのですが、会場前には建物の中に入れていました。3日目も同じあたりでしたが、建物の手前くらいまで進んで、10:15頃には建物の中に。十分速いですね。
2日目はサークル参加。お手伝いいただいた売り子さんは、「TRPGのある風景」の榊原遥子さんと、どどんとふ開発者のたいたい竹流さんという、超豪華メンバー。新刊は『TRPGシナリオ作成大全 Vol. 6』。クトゥルフ神話TRPGの特集(クトゥルフのシナリオの作り方・コツ)にしたら、クトゥルフサークルの一員とみなされたようで壁に配置されました >_< 右も左も、ガチクトゥルフなサークルさんたちです。
壁は、人の流れが悪そうで避けたいのですが、今回に限ればクトゥルフな人たちがたくさん来てくれると期待できるので大丈夫かなと思っていただのですが、果たして沢山の人が来てくれました。さらに、壁なのでバックヤードが広く、安心して在庫を持っていくことができました。
おかげさまで新刊は好評で予想を2割ほど上回わり、普段の1.5倍くらい売れました。そして既刊も、それぞれ40冊ほど持って行ったのですがほぼ完売。依然として、1, 2, 3 巻がよく売れます。1-6まで、まとめて買っていってくれた方もいらっしゃいました。新しく始める方が多いということでしょうか。嬉しいですね。ただなかなか絶版にできない。
サークルの方は絶好調でしたが、買い物の方は忙しくてあまり回れませんでした。いつも買っているサークルさんの本はだいたい買えたのですが、新しいサークルさんのところをじっくり回ることはできず、買えていません。残念。
終了後は、東京駅の「ヴィラ・ビアンキ」で執筆者の皆さんやお手伝いいただいた方と一緒に打ち上げ。美味しいし、たくさん出てきますし、結構お腹いっぱいになりました。そしてたいたい竹流さんを中心に、夏コミに向けておろかな企画が持ち上がってきて爆笑してました。実現するといいのですが(笑)。
というわけで、今回も大変楽しいコミケでした。夏も参加する予定ですので、よろしくお願い致します。
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冬コミ(C89)
- TRPG kilica 2015/12/18
あちこちで書いていますが、いちおうメインブログのこちらでも冬コミの参加情報を。
今回も、「氷川TRPG研究室」で冬コミ参加します。
12/30(水)西あ-07a 氷川TRPG研究室
特集は「クトゥルフの呼び声」です。おかげで壁です。多分荷物がたくさん置けると踏んで既刊を多めに持って行きます。ただし、Vol.4 は在庫があまりなかったので少なめです。
全部で16本の記事を掲載し、ページ数はいつもの1.5倍の220ページに膨れ上がりました。会場での頒布価格は据え置きの1000円ですが、ショップ委託向けにはいつもより高めのお値段になります。すみません。
当選の決まった10/末の時点では「今回は薄い本になるかな〜。100ページ切るかなあ」とか思っていたのですが、執筆者の皆様のパワーを舐めていました。ごめんなさい。内容も、王道的なシナリオ作成方法はもちろん、ホラー特有の演出の準備に関する記事、実際の事件をベースにシナリオを作る方法、それから「ほのぼの」をテーマにしたクトゥルフシナリオの作り方といった異色の記事も取り揃えています。質量共に、これで 1,000 円は安い、のではないでしょうか。
新刊も、いつもよりたくさん持って行きますので、売り切れることはまず無いかと思います。ゆっくりお越しください。
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『トーキング・ヘッズ叢書 No.64』 TRPGシナリオ作成大全 Vol.5 レビュー
- TRPG kilica 2015/11/13
『トーキング・ヘッズ叢書 No.64 ヒトガタ・オブジェの修辞学』を購入。
何分初めて買う本なのでよく分かっておりませんが、文芸・アート・評論あたりに分類されるのではないかと思います。何故買ったかといいますと、なんとびっくり、『TRPGシナリオ作成大全 Vol. 5』のレビューが載っているからなのです!
載っているよ、という話を岡和田さんに教えていただき、早速注文。昨日届きました。ありがとうございます。
ページをめくっていくと、一番後ろの方にですが、2ページ近くを割いて田島淳氏による紹介文が載っています。好意的に取り上げていただいている他、『馬場講座』の位置づけについての考察もあり、なるほどそう考えるとしっくり来るな、という内容でした。
また本誌にはその他、岡和田さんによるストームブリンガーのプレイレポートなど、ちょこちょこTRPG絡みの記事も載っていたりします。発行は『ヴァンパイア:ザ・マスカレード』などを出しているアトリエサードさんです。
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冬コミ参加
- TRPG kilica 2015/11/8
Twitterではさんざん書いているのでだいたいご存知かと思いますが、今回も「氷川TRPG研究室」で冬コミ(C89)に参加いたします。よろしくお願い致します。
12/30(水)西地区 あ-07a「氷川TRPG研究室」
そう、西の「あ」、いちおう壁です。ぎゅあああ。たぶん、クトゥルフサークルはだいたい壁になってるんじゃないでしょうか。当サークルも、いつもの『シナリオ作成大全』の新刊を出すのですが、「クトゥルフシナリオの作り方」を特集しているためこのような配置になったものと思います。正直、壁ってネームバリューで勝負できる大手ならともかく、人の流れがあまり良くないのであまり配置されたくないのですが、今回はクトゥルフの人がたくさん流れて来てくれそうなのでまあいいかな、と思っています。
あとは、きっとバックヤードが広いので、在庫をたくさん持ち込めるんじゃないかと期待してます。時には窮屈で椅子をたたんで売り越したりしてましたので。西壁の事情についてご存じの方いらっしゃいましたら教えて下さい m(__)m
新刊は『TRPGシナリオ作成大全 Vol. 6』で、クトゥルフ/ホラーTRPGのシナリオの作り方を特集しています。さて原稿は集まるかいな、と危惧していたのですが、そこそこ集まってなんとか出せそうな感じです。でももう数本あるといいかな〜(チラっ)。
僕個人はそれほど得意だったりやりこんでいるシステムではないしあまり大したものは書けませんが、Vol.4に掲載したオブジェクト指向シナリオ設計に基づいた「脱出シナリオパターン」と、クトゥルフ神話TRPGの掲載シナリオを調査/分析した「クトゥルフシナリオ概観」(いずれも仮題)を書く予定です。もう一種類、シナリオパターンを用意したかったのですが、どうにもうまく纏まりそうにないので断念。
本当はオリジナルシステムも出したかったんですが、この調子だと見送り。