JGC 委託販売

TRPG kilica 2012/8/22

 JGC(Japan Game Convention)のプレイスペース広島さんのブース(つぎはぎ本舗さんと共催?)で『TRPGシナリオ作成の道具箱』『ダンジョンシナリオ作成講座』を委託販売していただくことになりました。

よろしければこの機会に手にとってみてください。

JGC 行ったことない……^ ^;;

冬コミに向けて

TRPG kilica 2012/8/14

夏コミも終了し、申し込みも済ませて冬コミ準備開始。なんか残り140日くらいしかないそうですよ。いつの間に?って感じです。

夏コミもとっても楽しかったし面白そうな本も沢山買えたし委託した40冊の同人誌も売り切ったし大変収穫が多かったのですが、その中でも嬉しかったのが冬コミ発行予定の『シナリオメイキングカタログ2012』に寄稿してくれる方が二人も見つかったことです!

こんどこそ受かっていて欲しいですね……本当に >_<

コミケ三日目

一般 kilica 2012/8/13

三日目も少部数委託しました。

『TRPGシナリオ作成の道具箱』が11部、『ダンジョンシナリオ作成講座』が8部です(10部だったけどホテルで二部売れた(笑)。お昼くらいには売れてしまった模様。
完売後に来ていただいた方もいらっしゃったようで、申し訳ありません。

買い物に出かけている間に、委託先スペースのお向かいのサークル(「TRPG」のロゴとサイコロの絵が書かれたTシャツを売っていて気にはなってた ^ ^)の方も『道具箱』『ダンジョン』をセットで買われて挨拶されていったとのことで、お礼をしにいったら、びっくり大竹みゆさんでした。アリアンロッドのリプレイなどに参加されているとても可愛らしい声優さんです。ダンジョン大好きなんだそうです。
……はい、すみません。僕もあまりリプレイ読まないので「名前を聞いたことがある」くらいでした m(__)m リプレイ買って読んでみます ^_^

なおまだ未定ですが、JGC で両同人誌を委託販売していただけるかもしれません。決まりましたらまた告知いたします。



コミケレポート

TRPG kilica 2012/8/11

コミケ行って来ました。まだ帰ってませんが、だいたい終わっているので。

今回、行きはせっかくなので第二東名高速道路を使ってみました。僕は少ししか運転しなかったので特に感想もなかったのですが、まあ走りやすかったかな。
東名合流後、足柄でうどんを食べたのですが、美味しかった。量も思っていたよりかなり多かった。

一日目はTRPGの日ですが、今回サークルは落選した上に委託先もなかったので回るだけ。

PARANOIA で有名な「奉仕の会」の新刊は「いきつけのLAWSON」。お、ついに「いきつけの」シリーズ復活か、と思いましたが、PARANOIA どころか TRPG とも関係ない内容でした。まどマギ本……というと大いに語弊がありますね。でも面白い。オススメです。

あと Aniki さんの『同人誌の作り方 ---- TRPGリプレイ・文章系・電子書籍対応版 ----』。つぎ出すのはこれを読んで勉強します。

この日の夕食は、三日目に委託をお願いしている BETA さんと東大近辺のカレー屋さんで。BETAさんの作っているTRPGシステムのお話や、馬場講座、シナリオの作り方など、TRPG関係のお話をタップリしてきてとても充実した時間でした。寝不足でなければもう少し話していたかったのですが。

二日目は椎路ちひろさんのところに委託させていただきました。最初にちょっと買い物に行き、あとはだいたい椎路さんのところで座っていました。
委託した『TRPGシナリオ作成の道具箱』『ダンジョンシナリオ作成講座』は両方共11:30ごろに完売。どちらも10部しか持っていかなかったのでもう少し持っていけばよかったですね。TRPGのジャンルではなかったので、そんなに需要ないかなと見てました。会場後まもなく、2冊ずつ買っていってくれた方がいたそうなので、ツイッタなどの宣伝を見てくれた方がいたのかな ^_^

二日目に、ゆーさんが進めてくれた甲冑本+DVDのセットを購入。まだ中身を見てませんが、本をパラパラめくった感じでは凄そう。

同人誌『TRPGシナリオ作成の道具箱』『ダンジョンシナリオ作成講座』通販状況

TRPG kilica 2012/8/5

 プレイスペース広島様にて通販していただいています『TRPGシナリオ作成の道具箱』『ダンジョンシナリオ作成講座』ですが、売り切れとのご連絡がありました ^_^

追加の委託をお願いしましたので、通れば8月後半くらいに通販再開していただけるかもしれません。

早く手に入れたい!というかたは テーブルトークカフェ DayDream さんにお問い合せいただくか、以下のコミックマーケット82 委託先ブース様にお越しください。


売上ペース

今年1月に『道具箱』は10冊、『ダンジョン』を40冊委託しましたので、冬コミ新刊だった『ダンジョン』の方は約半年で40冊ってところですね。
自宅の在庫状況は『道具箱』が50冊、『ダンジョン』が30冊ほどなので、今年いっぱいくらいはもつかな、って感じです。

自炊

TRPG kilica 2012/8/5

本を整理する必要が出てきて、ついに自炊を開始。道具だけは半年以上前に買ってあったのですが、ずっと眠ってました。

とりあえず、寝っ転がって読む可能性が無さそうな英語 TRPG サプリメントから着手。Middle Earth 関係と Paranoia 関係のを15冊くらいかな、PDF にしてみました。OCR はかけずに、スキャンのみ。

スキャナは ScanSnap S-1500、裁断機は PK-513L 。
裁断機は 200p くらいまでは何とか一発で裁断できます。でも重い。うっかり持つと腰を痛めそうです。あと、足をぶつけたりすると痛い(笑)
スキャナは一度に 80p くらいでしょうか。3冊に1回くらい紙送りに失敗しますが、まあまあ順調。

思っていたほど手間はかかりませんが、それでも沢山処理するとなんだか疲れますね。

夏コミ宣伝


既刊の『TRPGシナリオ作成の道具箱』 『ダンジョンシナリオ作成講座』は、以下のサークル様で委託させて頂く予定です。

いずれもTRPGの日ではありませんが、TRPG 絡みのサークルさんです。

犬山屋算譜さんはオンラインセッション用のツール開発を行なっています。

幻創体さんは TRPG システム化予定の小説を出される予定だそうです。

TRPGシステム関連図

TRPG kilica 2012/6/10

名大祭で聞いてきた「検索エンジンを用いた企業間社会ネットワークの構築」が面白かったので、早速TRPGでも作ってみた。

TRPGシステム関連図

研究内容そのものはネット上にはなさそうだけど、これが近い、というか元になっているのかも。

手順としては、次の通り。

  • Google で「システムA」で検索した時のヒット件数と「システムB」で検索した時のヒット件数をそれぞれ調べる
  • Google で「システムA システムB」で検索した時のヒット件数を調べる
  • 上記3つの検索結果のヒット件数を下に、Jaccard係数を求める
  • 「システムA システムB」/「システムA」+「システムB」ー「システムA システムB」
  • 係数の大きさに従ってシステム間を線で結ぶ。ホントはクラスタ解析を行う。

検索結果はGoogle Docsのとおり。ちなみに載っているシステムは、僕が思いついたのを並べているだけです。面倒くさいけど手順は簡単なので、興味がある人がいたらご自分でどうぞ。


  • トーキョーNOVA、ブレカナは他のシステムと一緒に名前が出ることが多い
  • D&D、クトゥルフは比較的孤立している
  • シノビガミ、ハンターズムーン、マギカロギアの冒険企画局システムはトライアングルを形成

ただし、トーキョーNOVAは異常値な気がする。「東京」で引っかかっちゃってるんじゃなかろうか。また今回 Jaccard 係数 0.04 未満の線は結んでいないので、どこを閾値にするかで図は変わってきます。

Never Unprepared(ちゃんと準備しよう)

一般 kilica 2012/6/10
Naka Tomoki さんが紹介していた Never Unprepared: The Complete Game Master’s Guide to Session Prep っていうのを買ってみた(PDF 版($9.95))。

セッション準備のためのガイド本のようです。

今のところちまちまと読んで、各章のサマリーを Yammer にあげております。大変わかり易い英語で書かれてます。単語や熟語も、ひねくれたのは殆ど無くて助かります。

夏コミ落選

TRPG kilica 2012/6/2

 まだ始まってもないのに夏が終わった気分な中、皆様いかがお過ごしでしょうか orz

タイトルのとおり、夏コミ(コミックマーケット82)は落選してしまいました。

沢山の方にご寄稿いただいている『シナリオメイキングカタログ2012』ですが、今回の落選を受けて発行を延期し、冬コミ(コミックマーケット83)での発行としたいと思います。冬コミでは、委託先さえ見つかれば落選しても発行する予定です。

それまでの半年間、より良い本にしていきたいと思いますのでよろしくお願い致します。

シナリオメイキングカタログ2012

TRPG kilica 2012/5/29

 夏コミで(受かれば)出す予定の同人誌ですが『シナリオメイキングカタログ2012』というタイトルにしようと思っています。つまり、記事が集まれば、2013も出します。

リンク先に先日目次に当たる内容を掲載しましたが、さっそく1本記事が追加になりました。「ストーリーラインで作るシナリオ」です。お楽しみに。

締め切りは6月末なので、「自分もいっちょシナリオの作り方について書いてやろう」って方がいましたら、ぜひお寄せください。お待ちしております。募集要項は「シナリオ作成大全」を御覧ください。

Yammer 説明ページ

TRPG kilica 2012/5/3

 ネックだったグダグダな登録メールもなんとかなったので、trpg.me にも説明ページを作りました

さっそく登録してくれたたぐっちゃんと20通以上のやり取り。やはりサクサクと会話が進みます。いやー良いですね。こんなのが無料で使えていいんだろうか、というアプリケーションですので、みなさんもまずは使ってみてくださいませ。

Yammer の機能

TRPG kilica 2012/5/2

trpg.me ドメインで利用できるようになりました Yammer のご紹介。

Yammer は Twitter/Facebook みたいなサービスで、これを利用して TRPG 専用のスペースを作成しました。trpg.me のユーザ名@trpg.me(たとえば trpg.me のユーザ名が kilica の場合は kilica@trpg.me)というメールアドレスで Yammer に登録すると、ログインすることができます。

トップページ

yammer-main.png  on Aviaryyammer-main.png 

通常の投稿画面


イベント作成

コンベンションの告知なんかも。

グループ

グループを自由に作ることができます。

trpg.me on Yammer

TRPG kilica 2012/5/1

TRPG を遊んでる人たちの間でもツイッターは盛んに使われていますが、「社内ツイッター」などと呼ばれている Yammer という無料サービスに、trpg.me を対応させてみました。

なんで「社内ツイッター」と呼ばれているかというと、同じドメイン名のメールアドレスでログインした人のツイートのみが見れるから。なので「社内」といっても、独自ドメインのメールアドレスを持っていないと Yammer は使えません。gmail や hotmail ではダメというわけ。

そこで、今回 trpg.me ドメインを利用して Yammer を使えるようにしてみたのです。

trpg.me にユーザ登録されている方であれば、ユーザ名@trpg.me というメールアドレスで Yammer に登録することができます。例えば、僕(ユーザ名 kilica)の場合は、kilica@trpg.me で Yammer に登録します。登録すると、trpg.me にユーザ登録した時のメールアドレス宛に、Yammer の確認メールが転送されますので、確認用のリンクをクリックしてYammerへのユーザ登録を進めてください。ただし、現在このあたり作りかけなので、届くメールがちょっとわかりづらいです。人柱専用。

さて肝心の Yammer の機能ですが、ツイッターというよりフェイスブックに近く、多機能です。

ツイートの文字数制限も長くなっていて、単純なツイート以外にもイベント、アンケート、質問を投稿したり、投稿に対してタグづけしたり「いいね」を押せたりします。

さらにグループを作ることもできますので、ツイッターっぽいインタフェースでTRPGを遊ぶこともできそうです。

まだ僕自身 Yammer の機能や使い方がわかっておりませんが、色々遊べそうですので興味ある方は登録してみてください。

シナリオ作成の起点

TRPG kilica 2012/4/30

 『シナリオ作成大全(仮)』で寄稿いただいた原稿を読んでいて改めて思ったのが、シナリオ作成の起点(とっかかり)も色々だよなーってことでした。

「こういうシナリオが作りたいんだー」ってのが既にあるときはいいのですが、そうでないとシナリオ作成で詰まる最初のポイントでもあります。

  • 短くって定番なお話を繋げて作る
  • モチーフを選んで、それを膨らませて作る
  • 戦場の地形・舞台を選んで、それを活かすようなシナリオを作る
  • ラスボスを選んで、それを活かすようなシナリオを作る
  • タロットや運命カードなどを使ってトピックをランダムに出してそれをふくらませて作る
  • NPC やアイテム、勢力、歴史、場所などの設定をたくさん作り、それらを繋げるようにしてシナリオを作る

などなどでしょうか。ちなみに最初の2つ(+α)が、今回頂いた原稿で解説されていますのでお楽しみに! 「自分はこう作ってる」ってのがありましたら、ぜひご寄稿くださいませ(コメントやTwitterなどでご連絡下さい)。

キャンペーンとシナリオ(1)

TRPG kilica 2012/4/3

 NPC のお話はひとまず終了で、今度はキャンペーンについて考えてみたいと思います。

僕はキャンペーンが好きで、遊ぶのはほとんどキャンペーンですし、単発のセッションしか出来なければひょっとすると TRPG を途中でやめてたかも、とも思います。

にもかかわらず、今まであまり深く考えたことなかったので、しばらく考えてみたいと思います。

とりあえず懐かしの『キャンペーンガイド』(新紀元社, 1989)を見なおしてみましたが、200ページほどの本文のうち約75%がキャンペーンの設定に関するお話で、シナリオに関するお話は 10% 程度。しかもそれも「設定とシナリオを絡める方法」がメインとなっていて、ちょっと記憶と違ってました。

僕のキャンペーンのお手本というと、まずはこれまた懐かしの『オフィシャルD&Dマガジン』で連載されてたのとかタクティクスの『ロウム』、『指輪物語』あたりなんですが、もう一度読みなおしてみます。

たぶん続く。

NPCを上手く使ったシナリオの作り方 その4

TRPG kilica 2012/4/1
そろそろ次のトピックに行こうかと思ったのですが、もう一つ。

今回は、ハンドアウトの作り方について考えてみます。

ハンドアウトの例

「ハンドアウト」は、最近のシナリオによくに見られる仕組みで、シナリオにおけるそれぞれの PC の位置づけ・設定です。例えば、『ダブルクロス』第3版ルールブック2に載っているシナリオ1向け PC の一人には、次のようなハンドアウトが設定されています。

ロイス:”ライトニングボルト”桐生嚆矢 推奨感情 P:友情/N:不安
クイックスタート:紅蓮の刃 カヴァー/ワークス:高校生/UGNチルドレン
”彼”とは、チルドレン教育施設”ホーム”で出会った。ただコードネームでのみ呼ばれる日々の中、君は彼に”嚆矢”という名前を付けた。その嚆矢が2年前、N市で死亡したらしい。君はまだその死を信じていない。N市支部に派遣されてから、その足取りを追っている。

なんとなくイメージつきますか? ハンドアウトでは、キャラクタシートの項目をすべて埋めたプレロールドキャラクタとは違って、キャラクタの設定の一部のみが指定されています。今回は、このハンドアウトの役割(の一面)と作り方を研究してみたいと思います。

インタフェース

さてこのハンドアウト、オブジェクト指向プログラミング言語でいうところの「インタフェース」ととても似たところがあります……というと知っている人は「ああ」と分かるのですが、日頃たまーに目にする「インタフェース(接点・境界面) 」とはかなり違った(ようにみえる)概念なので分かりやすく説明してみます。

例えば、よく見るプラスやマイナスのドライバで留めるネジを考えてみましょう。ネジには結構種類がありますが、好きに作っていいわけではなくサイズなどが規格で決められています。よく見るタイプでは、頭の部分には + または ー の穴が空けられています。穴の長さや深さもドライバにぴったり合うように決まっています。メーカが勝手に独自の穴のサイズを決めると、それ専用のドライバでないと回せなくなってしまいとても不便です。
一方、それ以外のネジの色や材質、軸の先端の形状や頭の形状などは、「ドライバで回して止めたり抜いたりできる」ことには影響しません。なので、色々な種類のものが作られます。使う側も、用途に応じて安いのを選んだり丈夫なのを選んだり出来て、どれを選んでも手持ちのドライバで使うことができます。安心ですね。

プログラミング言語の「インタフェース」もこれに似た役割を持っていて、使う側が安心して好きなのを選べるように「守るべきところを決めた規格」のようなものです。「インタフェース」が共通のプログラム部品は、交換して使うことができるのです(概念をつかみやすいようにかなり大雑把な説明なので、興味の有る方はオブジェクト指向の本をご覧下さい)。

ハンドアウトとインタフェース

さて、説明が長くなりましたがハンドアウトに戻りましょう。

こうしてみると、ハンドアウトも「インタフェース」と似ているといったことがお分かりいただけるでしょうか? 例に挙げたハンドアウトの PC は「桐生嚆矢を追っている」ことが決められています。この決まり(ハンドアウト≒インタフェース)さえ守っていれば、PC が男だろうが女だろうが、どんな能力値だろうが技能をとっていようが、シナリオに自然に混ざっていけるのです。数え挙げられないほどのバリエーションのキャラクタを作ることができますが、ハンドアウトが守られていればキャラクタを交換してもシナリオは成立します。独自のキャラクタを作る自由を残しつつ、シナリオを成立させるための仕組みがハンドアウトなのです。

デザインパタン

そうなると、シナリオ作者としては「どんなハンドアウトを設定すればシナリオが上手くいくか」が気になるところですね。プログラミング言語のインタフェースも、単に作るだけならとても簡単ですが、有益なインタフェースを定めるのは必ずしも簡単ではありません。
そこでプログラムの世界では、頻繁にプログラムの中で使われていて上手く機能するベストプラクティスを経験豊富で頭のいい人達が集めて数十種類の「デザインパタン」としてまとめています。デザインパタンを学べば、経験の浅いプログラマでも適切にインタフェースを使いこなせるようになっています。

同じようにハンドアウトにも「デザインパタン」があると便利ですね。PCとNPCの間にどのような関係が設定されているか、NPC 間ではどんな関係が設定されているか、それぞれの目的や行動原理な何か、などを抽象化・モデル化して並んでいると使いやすいでしょうか。

そのためには既存のシナリオのハンドアウトをたくさん分析して見るのが早いと思うのですが、誰かやってみませんか? でもって『シナリオ作成大全(仮)』にご寄稿ください(笑) お待ちしております。

ハンドアウトモデル化の例

まずは関係を図に起こしてみて

抽象化してみます

NPCを上手く使ったシナリオの作り方 その3

TRPG kilica 2012/3/29

前々回:NPCを上手く使ったシナリオの作り方(1) 

前回:NPCを上手く使ったシナリオの作り方(2)

かなり空いてしまいましたが、やっと色々片付いて一息ついたので続きです。

シナリオに深く関わってくるNPCの代表というと、依頼人にラスボスといったところでしょうか。これらの顔ぶれを見ると、TRPG に登場する NPC は立ち位置が固定的であることが多いのではないでしょうか。

つまり、依頼人は PC の味方でありラスボスは PC の敵。依頼人が実は悪者で敵、というケースもありますが、その場合も立ち位置は「敵」として固定的です。

しかしシナリオ上「どっちつかず」として設定されている NPC を上手く使ったシナリオというのも面白そうです。「どっちつかず」というのは、パーティが上手く立ち回れば強力な味方になり、下手を打ったりすると敵になってしまうような存在です。あるいは、パーティが放置していても、敵方に口説かれてパーティに敵対するでもいいでしょう。

味方になった場合は敵の一部を倒してくれる、武器弾薬の支援をしてくれる、敵方への補給を絶ってくれる、敵の援軍を食い止めてくれる、といった協力が得られ、一方、敵に回ってしまった場合は直接的にパーティを攻撃してくる、敵方に武器弾薬・秘密兵器を提供する、パーティ側の支援者を抑えこむ、といった妨害をしてくるわけです。

こういった NPC の存在は、パーティの選択肢を増やし、ゲーム性を高めてくれます。実は『TRPG シナリオ作成の道具箱』の「説得」の課題がまさにこれにあたります。ボードゲームで言うと序盤から中盤で自分の資源を増やしていくようなイメージですね。

そういえばちょっと脱線しますが、TRPG のシナリオって途中でパーティのリソースを増やすという意識が薄いですかね。シナリオ開始時がヒットポイントも魔力も資金も最大で、シナリオが進むにつれだんだん減っていくパタンが多いのではないでしょうか。一部、ロールプレイなどでポイントを貯めていけるようルールレベルでサポートしているシステムもあるってところでしょうか。

話を戻しましょう。あるいはいっその事、NPC を味方にする事自体をシナリオの目標にしてもいいかもしれません。
選挙戦みたいに、「7人の有力者のうち過半数の4人を味方につければ勝利」みたいなシナリオがあっても面白いのではないでしょうか。7人のうち誰の支持を取り付けるか、とか、誰が元々友好的で、誰が強硬な反対派で、誰が裏切りやすいとか金次第だとか、有力者の特徴を探りながら支持を取り付けていくって感じにすると、ゲームとして面白くしやすそうです。ボードゲームっぽいかも。

NPCを上手く使ったシナリオの作り方 その2

TRPG kilica 2012/3/11

前回:NPCを上手く使ったシナリオの作り方

内容的には 「作り方」じゃなくて「作り方知りませんか?」でしたね。旋回に引き続き、NPC を上手く使ったシナリオというものを考えてみます。

今回は、NPC を動的に動かすということについて。「動的に動かす」っていうのはパーティの行動に応じて、NPC の行動を変えるということです。パーティと敵対する NPC であれば、パーティが予想以上に迫ってきていたら援軍を差し向ける、罠を張る、本拠地を変えるなど、パーティの状態に応じて臨機応変に行動を変化させるのです。

頭のいい NPC であればそのほうがリアルですし、そうでないとプレイヤたちから「あの敵の大将って頭良さそうなイラストだけど実は馬鹿だよね」とか「うちの依頼者ってホント使えない上司の典型だね」とか悲しい感想をいただくことになります。

ただこれって難しいのです。特にマスタリングが。なので極力シナリオ側でフォローしておきたいところなのですが、はい、誰か書ける方、募集いたしております。「やったるぜ」って方はここにコメントください。

とりわけ、勢力が2つだけ(パーティと敵)ならまだいいのですが、3つ以上になると本当に複雑になります。三体問題として複雑系に突入ですね。でもいろんな勢力が合従連衡を組んで分かれてそれぞれの目的達成に進んでいくというのはやってみたいテーマなわけです。『深淵』なんかだと当たり前にそんな状況になりますしね。

『TRPGシナリオ作成の道具箱』でも、シナリオは静的なものとして、パーティの行動によって NPC の行動を逐一修正し、シナリオを変化させるということは解説していません。シーン単位で、シーンの結末(主に成功か失敗か)により次のシーンが分岐するという大雑把な説明しかありません。

ぱっと思いつくところですと、サークル Murasama Factory さんの出していたシナリオがこの手のシナリオで非常に出来が良かった記憶があります。ちょっと後で掘り返してみよう。

p.s.
シナリオの作り方に興味のある方向けのチャットグループを作りましたので、お気軽にご参加ください。

NPCを上手く使ったシナリオの作り方

TRPG kilica 2012/3/8

『 TRPGシナリオ大全(仮)』、自分だったらどんな記事を読みたいかというと、一つには NPC を上手く生かしたシナリオの作り方かな。

NPC を上手く使うのって TRPG というゲームにとってかなり重要なポイントなんではと思ってるのですが、どうもあまり上手くいってないような。なかなか印象的な NPC にならずにぼんやりした感じになりがち。単に練り込みが足らないのか。『TRPGシナリオ作成の道具箱』でも NPC に関しては殆ど触れてませんしね。

アプローチの一つとしては、シナリオ上の役割でNPCを分類してプレイヤにもマスタにも分かりやすくするという方法があるのかな。「情報提供者」「ラスボス」「依頼者」「被害者」あたりは多くのシナリオで見れそうですよね。「助言者」「裏切り者」「足手まとい」なんかも多そう。「頼りない」「怖そうな」「おしゃべりな」といった形容詞を組み合わせると結構キャラが立ってきそうだし、このあたりで整理していくと上手く行きそうな気も。

大塚英志氏の本読むと参考になりそうな分野だし、最近だとラノベ書く人向けにいろいろ解説書も見かけますね。


というわけで、”NPCを上手く生かしたシナリオの作り方” について書いてみよう!という方、募集中です。

シナリオ作成大全:再始動

TRPG kilica 2012/3/1

コミケ申し込みも済ませたし3月に入ったので、同人誌『シナリオ作成大全(仮)』の企画、改めて気合入れて進めてきます。花粉症の季節だけどね orz

さて現状報告ですが、数名の協力者を得ましてしかも一部原稿が上がってきたりしてます! これ単独でも同人誌になるんじゃないかってクオリティです。めっちゃありがたいですね。

でももっともっとシナリオの作り方のバリエーションを収集したいので、まだまだ執筆者募集中です。というか、これからが募集本番のつもりだったといいますか ^_^;;

とりあえず3/3(土)22:00から、Lingr のチャットルームにいるつもりですので、興味あるなー、面白そうだなーって方は気軽に遊びに来てください。